今月の記事 ピックアップ 
フットウエア・プレス  2002・11
1HOME > フットウエアプレス バックナンバー > 


MICAM 2003 ミカム靴見本市レポート
大谷聡美 伊・フィレンツェ在住

“希望”というメッセージがこめられた春夏コレクション

キーワードは“明るさ、優しさ”


 9月19日〜22日まで、イタリア・ミラノ国際見本市会場でMICAM(ミカム)シューイベントが開催された。今回は、独・デュッセルドルフの見本市GDSと日程が重なることもあり、出展社、来場数の動向が懸念されたが、出展社数1229社、来場者数3万3854人を記録、前年に比べて来場者数4%増、外国人に関しては7.3%増とさらに拡大し、この見本市における信頼性がますます高まっていることを裏付けた。
 昨年9月の米国での同時多発テロ事件以降、世界全体が暗いムードに包まれた中、人間に希望を与えようというメンタリティがファッションにも反映されつつある。今回の2003年春夏ファッション傾向はそれが顕著に表れている。

◆商品傾向◆
以前は、トレンドの大きな流れがひとつの形となって表れていたが、最近は、マインドとしての大きな流れはあっても、形としての表現方法はまちまちになっている。今見本市でも、デザイン的にはさまざまだが、全体的にはポジティブな明るいイメージ。優しい印象の商品が多く提案されていた。
 “明るさ”では多色使い、いろのコンビネーション、エナメルやサテン素材で華やかな雰囲気を出したもの、花やリボンをモチーフにした商品が多く見受けられた。
 “優しさ”では、白、ベージュ、茶系を基調とした配色、淡いブルーやピンクが注目色。ヌメ、麻、ポニーなど自然素材、フラットシューズやヌーディーサンダルと全体的にナチュラルな印象の商品が多かった。

Natural Flat shoes
Wedge heel Button
Stone Color harmony
※テーマ毎の商品写真&コメント、「デザイナーが語る2003年春夏コレクション」は本誌に掲載しております。