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フットウエア・プレス  2003・3
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2003年秋冬マテリアル&パーツトレンド
カジュアルな中に
ゴージャスなイメージを求める

マテリアル
 ナチュラルとデザイン加工の2極化
レザー

革の風合いを生かしたナチュラルなラインと、2次、3次と加工を施し、デザイン化されたラインとの2極化はより顕著になっている。

●カラー
茶系のバリエーションとグレー

茶色のバリエーションが増えている。ダークグレー、グレーブラウン、チャコールなど。またワイン系も登場。さらに、今春夏のトレンドとして期待のかかる、グレーベースも秋冬の打出しを行っている。例えばコーラルピンクにグレーを混ぜることで、華やかな中にも落ち着きがある、そんな印象の仕上がりに。微妙な色だしが注目を集めそうだ。

●仕上げ・加工
アンティーク調や民族調が主流

「単純な加工だけでは勝負できない」という声も聞かれるように、より手の込んだ、デザイン化されたものが目立つ。
主流となっているのはアンティーク調や民族調で、温かみのある雰囲気に仕上げている。
毛糸や生地などの雑材と革を組み合わせ、異素材とのコラボレーションで新しいクラフト感覚を打出しているのものある。毛付革のレーザーカットや、シュリンク加工なども多く見られた。
ナチュラルラインでは、昨シーズンの流れを受け、ソフト感と透明感が重要視されている。キップなど、革らしいものが主流であり、タンニンなめしの割合がますます増えている。



ノンレザー

注目は毛足ものの刺しゅう加工


ボア、ファー、ムートン、モヘアなど、温かみのある素材が一つのポイントに。また、モヘアに刺しゅうを施すなど、モヘアものの加工にも注目したい。
スエード調にも手を加え、型押しやパンチングで新しさを打ち出している。
さらにはプリントものも目立つ。トレンドのイームズ柄を意識したデザインが多く、タイルなどのモチーフも。
ストレッチ素材もブーツ用の打ち出しとして豊富なバリエーション展開がなされている。



「富田興業」裏表の別のプリントで表現 「富田興業」ヌメの染料染めに毛糸を縫いつけアンティークな仕上がりに

「ストック小島」 ハ虫類はマット系で表現 「ストック小島」

「藤田商店」 「藤田商店」 ジョッキータイプも注目




「神戸レザークロス」 ムートンがトレンドに  「神戸レザークロス」 モヘアを刺しゅうで華やかに

「神戸レザークロス」 イームズ系の柄モチーフが目立つ 「神戸レザークロス」 パンチング×型押し

パーツ
 
●ヒール・ラスト
ドレスダウンで使うピンヒール
ヒールのバリエーションは様々。核になるものがないという状況だが、ピンヒールにクレープソールを合わせるなど、ドレスダウンの傾向がある。高さは中寸、高寸。
スタックドヒールは中心アイテム化しつつある中で、ピンヒールや、カラーなどで付加価値をつけたものが見られる。
カラーでのデザインものやグラデーション表現など、手の込んだものが登場。アンティーク調の流れでゴージャス感のあるものも。
 ラスト形状は、寸つまりが新しい打ち出しに。これもドレスダウンの傾向である。

●鋲ベルト
アンティークな中にゴージャス感を
 石使いのベルトの打ち出しが多彩に。アンティークな素材の中で映える、ゴージャス感がポイントとなっている。ハードなイメージもある。
一方で、トラッド系の流れを汲み、アンティーク仕上げをしたボリュームのあるハトメ、台キャストなど目立つ。

「丸上」  「神戸レザークロス」 寸つまりの傾向に
「丸上」 石ものに注目 「カネコ」 ウェッジソールをグラデーションで
「丸上」 「カネコ」
「丸上」 トラッドベースのハトメ 「カネコ」