今月の記事 ピックアップ  2003.6
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レディス

ブーツを主力に、
色、素材、テクニックでエレガンス表現



テイスト
エレガントな表現のカジュアルブーツ

ジョッキー
T字型のベルトを付属させた、ジョッキー(乗馬)ブーツのようなロングブーツが数多く登場する。ただしマニッシュなタイプではなく、多くはエレガントなデザインだ。ヒール形状はピンヒールやコーンヒールなど多彩。中にはT字ベルトを細い付属と革ヒモで仕上げている、アダルトなロングブーツも。 写真「イエローキャブ」(エービック)

ウエスタン
昨年のようにウエスタンブーツそのものではなく、ウエスタンのディテールを取り入れたタイプが出ている。アッパーの裁断やステッチ、細く尖って反り上がったトウなどで雰囲気をかもす。色や素材、ヒール形状はさまざまで、ウエスタンのこだわってはいない。写真「ラ・マーレ」(ラ・マーレ)


ワーク&ミリタリー
 金属の留め具やスタッズなど、ハードでボリュームのある付属で仕上げたものが目立つ。またサイドやはき口にベルトを付けたものも多く、長さを調節することでシャーリングを作り、ハードな雰囲気の中にソフトな表情を折り込んでいる。写真「イエローキャブ」(エービック)





ディテール・テクニック
シワ加工、ベルト・ヒモ使いでソフト感の演出を

シャーリング(シワ)
全体に大小のシワを入れたルーズフィットのブーツが増えている。ほかにも、不規則な切り換え部分にシワを作るもの、ベルトやヒモ、リボンでシワを出しているタイプなど。シワを作ることで革に陰影とふくらみが出、ソフトで有機的な雰囲気を見せている。写真「シュンジ・ニシノ」(ワークス)





ベルト・ヒモ使い
 長い靴ヒモや細いベルト、リボンなどをブーツの筒や甲の部分や足首に何重にも巻きつけるタイプは、ブーツからミュールまでアイテムを問わず多彩に展開される。ブーツではバックで編み上げたものが多い。写真「ニチメン」






カラー
バリエーションが増えるなか、白の単色使いが注目


ブーツの基本カラーとなるのは、秋冬定番の茶系、黒系。キャメル、レッドブラウン、カーキなどバリエーションが増えている。
挿し色として目を引くのが、春夏の流れを受けた白で、単色使いなのも特徴的である。人気のパステル色も、スモーキーピンク、ブルーなど秋冬らしくトーンダウンして提案されている。これには、季節感がなくなってきていることも影響している。写真「イエローキャブ」(エービック)

メタリック・トーン
今春夏から売場を彩っているメタリックカラーは秋冬も継続している。ピンク、シルバー、イエローなどのやさしく淡いトーンのほか、ゴールド、ブロンズなどのゴージャス感もポイントになっている。
細身のシルエットがトレンドとなっているため、ソフトな素材感で提案されている。写真「リップ」(内田製靴)




マテリアル
さらに複雑な表現を見せるクラックレザー、コンビ使い

クラックレザー
定番化しつつあるビンテージ感覚を、今シーズンらしく表現しているのがクラック(切り裂き)レザー。表面加工はより複雑になっており、2次、3次加工と手を加え、素材だけでも勝負できるような、作り込んだ面白さで付加価値を付けている。
ブーツ、カッターなど幅広いアイテムに、コンビ使いというよりは、ゾッキ使いが主流となっている。写真「ヒナ」(カグラ)

メタリック×異素材コンビ
メタリック使いの新しい一面として注目したいのが、異素材とのコンビネーション。ヌバック、ファーの起毛系、プリント地のファブリック系など、全く異なる質感との組み合わせが新鮮に映る。
花やチョウ、リボン・モチーフのアクセサリーにも起毛素材が活用されている。写真「イエローキャブ」(エービック)

起毛
ヌバック使いが目立つ。フォークロアの流れも続いており、暖か味のある素材使いは欠かせない。ハラコやラビットなどのファーもポイント使いで多用されている。
特徴的なのは、裏材にムートンやラビットが用いられていること。ブーツでは筒部を折り返して、2ウエイで活用できるタイプが多く登場している。写真「ギ・ラロッシュ」(リリーコーポレーション)