スペインの靴メーカー、コフルーサ社の日本法人カンペールジャパンが9月9日、旗艦店となる「カンペール表参道店」をオープンした。同社オフィスビルの1、2階を使った売場では、商品をアピール、販売すると同時に、「カンペール」のデザインの変遷を壁面や天井をいっぱいに使って紹介している。
国内初の「カンペール」ショップでは、世界20数都市にある既存の売場にはない、新しい店作りに取り組んでいる。この店舗デザインは、バルセロナとベルリンを拠点に多方面で活躍するデザインのマルティ・ギッシェ氏と、京都の建設会社とふう、それにカンペールとのコラボレーションによる初のショップである。
ショップのテーマはナチュラル。それを象徴的に見せているのが、2階部分まである全面ガラススクリーンの内側に、吹き抜けでそびえ立つ白木の丸太。道路に倒れ掛かったため伐採され、曲がっているために建材としても利用されなかった木を、同ショップで活用することでよみがえらせている。
かわら材のブロックを敷き詰めたフロアには、商品陳列のための什器は置かず、壁面には陳列棚が一切ない。常に自由なレイアウトができる売場では、床の上に石や砂を敷き、店頭の丸太の周りには苔を敷き詰め、その上に商品を置いているだけだ。
さらに靴箱サイズの大きさにカットされた角材ブロックをレジ周りにも積み上げるほか、陳列ステージの枠に使ったり、そのまま積み上げてベンチにするなど、ナチュラルな素材で自由な空間を演出している。
ウインドーや棚のない壁面、天井には、1975年から始まる「カンペール」のデザインを、写真のコピーを貼って見せている。年代順に線で結ばれたその変遷は2階まで伸びており、「ツインズ」が靴のアッパーで見せるグラフィカルな表現を、店舗全体でも試みている。さらに、角材ブロックの文字ペイントも店内のグラフィック表現の一部として溶け込み、赤と白が印象に残る空間を作っている。
92年に日本に上陸して以来、すでに10年を過ぎているが、そのスペインのライフスタイルに根ざしたデザインの創造性は常に新鮮だ。旗艦ショップのオープンで、さらにブランドのアピールを強化する狙いだ。
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角材を積み上げ、枠を作り、その中に石を敷いて商品を陳列。ウインドーのところには丸太の頭が見えている(2階) |
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床に石や土を敷いて空間を演出、商品はオブジェのように並べて見せる(1階) |
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← 2階のキャッシャー周り。
バックのペイントがスペイン・マヨルカ島にありそうな雑貨店のイメージだ。
↓ ショップのオープンを記念して作られた「ツインズ」の限定モデル |
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表参道に面したショップ。白木の丸太が遠くからも目を引く。 |
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