今月の記事 ピックアップ   2004.4
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透明なガラススクリーンに仕切られた売場は、広さを感じさせる
ラシット(russet)グランデュオ立川店
(東京・立川市)
無垢材と明るいコンクリートのコントラストで、アク抜きした、ぬくもりのあるスペースに
   パルグループが展開する、バッグを中心としたファッション雑貨業態店「ラシット」。
最近では郊外立地の有力駅ビルにも出店しており、現在28店舗を数える。

JR立川駅の駅ビル「グランデュオ立川」に出店したのは03年9月。売場面積30坪は、「ラシット」の中で最も広い売場となった。
ぬくもりを感じさせる、飾らないものや懐かしいものにスポットをあてることをコンセプトにsる「ラシット」。ショップ・デザインもこれまでは、東南アジアの高級セレクトショップをベースとしたイメージの売場づくりをしてきた。
しかし、トラッドな商品の中にエレガントで、女性らしい商品も加わるようになり、ショップイメージも変えてきている。これまでのひなびたイメージをベースにしながらも少しアクを抜き、カジュアルに見えすぎない、暖かさを求めたものにしている。

天井が高く、中央に2つの大きなテーブルが置かれた立川店の売場は、ギャラリー的な雰囲気もある。このテーブルのほかにも棚板、カウンターテーブル、ウインドー什器などに無垢の木が大胆に使われているのが目を引く。また、壁面のクロスにはオガファーザー(おがくずと再生紙から作られるエコ壁紙)を使うなど、ぬくもりを感じさせる天然材を多様している。一方、床はコンクリートを使い、これまでのショップとイメージを変えているが、このコンクリートもコーティング加工で白っぽくすることで、明るいフローリングにしている。

暖かさを演出するために照明にも凝っている。右側の棚奥の壁面はアンティークで覆い、その中に照明を入れている。このくすんだ間接照明の明るさが天井からの照明とは違った、暖かな雰囲気を醸し出している。




DATA
オープン 2003年9月10日
売場面積 30坪
販売員数 3人
設計 英進
素材 床/エイジング加工のコンクリート
棚/無垢材(ガヴァジンゴチェントラー)
テーブル/無垢材(ブビンガ)
壁/オガファーザー
店舗住所 東京都立川市柴崎町3-2-1
グランデュオ立川1F
TEL 042・540・2957
大きな無垢材のテーブルと白っぽいコンクリートの床が印象的な売場だ

小物を陳列するレジカウンターの縁は、自然のままに使っている

奥中央の大きな鏡は、自分のいる周りの世界も見えるように、という意図 バッグを中心に、アパレルも増やしている
壁面から間接照明があたる陳列棚。前面の板は焦がしたものを使っている。   丸数字は写真番号、矢印は撮影方向