今月の記事 ピックアップ   2005.2
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NY最新ウインドー・ディスプレイ
椎野伝一((有)丸伝代表)

昨年12月16日から約1週間、ニューヨークに滞在し、最盛期のクリスマス商戦を見てきました。
 04年のクリスマス商戦は、昨年同様に好調のようでしたが、その中でも好不調があり、ラグジュアリーブランドは絶好調、プライスに関わらずトレンディなファッションを提供するショップも好調でした。一方、オールドネイビーやGAP、ペイレスシューソースなど安いけれど、ベーシックすぎるショップは苦戦していたようです。
 今回視察のディスプレイの傾向としては、次の5つが挙げられます。
1. 上からオブジェやスクリーンを吊って、空間全体を演出しているもの。
2. イルミネーションやクリスタルなど、光り物での演出。
3. ウインドーにフィルムをはったり、目隠しをして、商品をクローズアップしたもの。
4. フレーム上の中に商品を配置し、商品を際立たせたもの。
5. 最も多かったモチーフは「雪」。木にスノースプレーを吹き付けたり、床に雪を敷いたり。
今やインターナショナル・ブランドは、そのプレゼンテーションも全世界共通だし、アイデアという点では今回は比較的低調だった。とはいっても、日本に比べてコストのかけ方は違うし、何より各店のオリジナリティーが感じられる点は、大いに参考にすべきでしょう。


 
LEDでシャネルのリボンも光るように(シャネル) モダンテイストでの演出でも違和感がなくなった(コールハーン) 透ける布の中や、ボックスの中にイルミネーションを入れて華やかに(ソーホーのシューズショップ)

外壁いっぱいのイルミネーション(ブルーミングデールズ) ギャラリー風に、ゴージャスな雰囲気を(DKNY) イルミネーションを使ったボールと木をモチーフにモノトーンでの演出(フェラガモ)

ツリー型に吊った針金のハンガーにバッグや靴を引っ掛けて(ボッテガベネッタ) 外壁を使い、音に連動させた光のイベントが大勢の見物人を集めていた(サックス) 壁から突き出た何本もの足が目を引く(ケネス・コール)
SENYの柱演出とツリー ボックスの中に右の写真パネルと連動した商品をディスプレイ(アン・テーラー) ウインドーをツリーに見立て、商品があたかもオーナメントのよう(パソコンショップ)
ウインドーにリースを描き、その中に靴をディスプレイ(NYで人気の靴店ジミー・チュー) アクリルのミラーを貼り付けた象にバッグを陳列(ロンシャン) アンティークなフレームで高級感を(ジョン・ロブ)
天井からコーディネイトアイテムの写真パネルを吊った演出(フットロッカー) ウインドー面を目隠しして、開いたところから商品を見せる(エルメス) ウインドーをひとつの絵画のように演出(アニヤ・ハインドマーチ)
光る素材の木に靴を引っ掛けて(バーニーズNY)