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フットウエア・プレス  2006・4
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特集
現金問屋 完全仕入れガイド  完全仕入れガイド

レポート・現金問屋を活用する小売店
文化屋雑貨店(東京・渋谷区)
トレンド品の迅速な提供と少ない在庫リスクが魅力
 バッグからピアス、食器、人形などバラエティに富んだ品ぞろえで若者に人気の文化屋雑貨店。英国人デザイナーのポール・スミス氏も直接買い付けに来る裏原宿の有名店で、原宿本店のほかフランチャイズ含め全国で7店舗を展開している。
2フロア構成の本店に所狭しと並べられた商品は、中国・韓国から直輸入するオリジナルが60%を占め、残りの40%が現金問屋中心の仕入れ品だ。30年前の創業当時から横山町の現金問屋に足を運び、主にバッグやアクセサリー、日用品を仕入れてきた。最近ではトレンドに強いイチオク各店との取引が多い。買い付け頻度は月に2、3回、あとは電話で発注する。価格は"値入率40%"という基準で設定しそれ以上は高くしない。「中高生など学生のお客様も多いので、適正価格での提供を心がけています」と同社の内田美貴子さん。

原宿通りに近い路面店

靴もオリジナルで展開 売れているイチオクからの仕入れ品 バッグは1000〜3000円台が多い

挑戦を感じる商品が欲しい
現金問屋を活用するメリットについて、内田さんはこう話す。「トレンド商品を仕入れからすぐに販売できるのが一番のメリット。オリジナルや一般仕入れでは販売機会を逃してしまう心配があります」。また「売れるものより売りたいものに挑戦する」品ぞろえを目指す同店にとって、少量仕入れによる在庫リスクの少なさも大きな利点だ。
一方で「たとえばイチオクさんのようにトレンド品を多品種少量生産しているお店は、在庫切れで追加発注できない場合もある」と注意点も指摘する。同店では在庫を確保したい定番品はオリジナルで補いバランスを保っている。
今後、現金問屋に求めるのは「新しい試みに挑戦する積極的な姿勢を感じる商品」という。無難に売れる定番品よりも売場で目立つ商品を、という在庫リスクが少ない現金取引ならではの要望だ。