――上場を果たした今の感想から
松村社長 責任の重大さを感じていますし、今後ますます大変になるだろうと思っています。株主様だけでなく、取引先に対しても約束は守っていかなければならない立場になり、これまで以上に仕事に励んでいかなければならないと考えています。
上場については早くから構想に入れていましたが、実際に希望を出してからは1年足らずで上場を果たすことができました。初値が2500円になったことについては、当社としても驚いているというのが実感です。上場前のアナリストからの評価では1500〜1700円が妥当という話であり、その程度を想定していました。市場の高い評価を身に余るものとして受け止め、これからもがんばって行きたいと思います。
――上場までの軌跡について、お聞かせください
松村社長 スズラン商事の社名で会社を設立したのは72年。商店街の中で2、3店舗展開していましたが、外に向かって出店したのはダイエー京橋店が第1号店になります。この店は今も続いていますが、その後は私鉄沿線や郊外のGMSやSCに出店をしていきました。ただし、20年間で20店舗と、平均すれば1年間で1店舗というペースでした。
出店が加速するきっかけとなったのがバブルの崩壊です。銀行がわれわれのような資産や土地などの担保がなくても、日銭が入ってくるところにもお金を貸すようになったからです。それからはイトーヨーカドーやジャスコが入る大型の郊外SCを中心に出店していきました。大阪地区にとどまらず、96年には中部・東海地区に、翌年には関東地区にも進出し、03年の東北地区への進出で全国展開となり、現在96店舗となっています。 |