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フットウエア・プレス  2006・9
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こんなに元気な地方専門店

           ダイジェスト (本文は本誌に)
ヴェルニ ツジトク イオン福岡伊都店(福岡・西区)

地方単独店から躍進した靴小売の婦人靴業態

佐賀・唐津市で靴専門店2店を展開していた辻徳は、ここ1年間で新たに福岡市内のイオンSC2店への出店を果たした急成長中の靴小売だ。老舗和装問屋から転業して3代目となる辻康史社長(39歳)は、毎日すべての店を回って自らも売場に立ちながら、豊富なアイデアと力強い信念で店づくりに取り組んでいる。今回は最新の店舗を取材した。
40坪の広々とした売場(取材時はセール期間中)
主力ブランド「サヤ」「ワークス」などは店内奥の壁面什器に陳列

ラ・ムスタッシュ(宮城・塩釜市)

高単価な加工・調整靴が
売上げ75%を占める


 元塩釜駅前の再開発ビル1階にあるラ・ムスタッシュ。ドイツのマイスターに師事し整形外科靴の理論を学んだ店主の只野敏雄さんは、講演など地域活動を通じて地元にコンフォートを根付かせた。その確かな技術を信頼し、全国各地から訪れる。
ウインドーには足を「顔や手のようにみつめて」
「もっと大事にしてほしい」というメッセージが
売上げの75%が加工・調整靴

クツの家 しみず(群馬・館林市)

地道な足型計測で
5000人超のデータを保有


 東武線館林駅から徒歩10分のところに、23坪で年間7000万円を安定して売り上げるの靴店がある。地元商店が散在する幹線道路沿いで、看板が一際目立つクツの家しみずだ。30年以上にわたる地道な足型計測サービスが、顧客との信頼関係を築いている。
病院からの紹介で来店した女性。
説明しながら足型計測を行い10分で終了
23坪の店内。「ワールドマーチ」「エコー」が主力ブランド

かみむら(長野・木曽町)

人口1万4000人の路面店で
客単価と来店頻度のアップに取り組む


かみむらは長野県の木曽谷を走る19号線沿いの木曽町にある。同町は05年11月に4町村が合併して誕生した町で、合併しても人口は1万4000人ほど。店の前後には御岳と駒ケ岳がそびえ、近くには別荘の散在する高原があるようなロケーションだ。
ここで、かみむらはログハウス風の大型ショップを展開する。品ぞろえもフルラインだが、革物を主力にしたグレードの高い品ぞろえが特徴だ。「ブティック絵夢」も一緒に展開しており、狭い立地環境の限られた客数の中にあって、商品単価を高く、販売機会も多く、という店作りで臨んでいる。
遊び場のある広い売場 ログハウス風のかみむら

平和堂(福岡・中間市)

ミセス向けの革バッグを中心に扱う人口5万人都市の専門店

 福岡市中心部から電車で1時間30分、人口約5万人の中間市にダイエー系列のSC・ショパーズモールなかま店がある。27年前のオープン以来ここに出店する平和堂は、ミセス層に人気の「ボナ・フォルトゥーナ」を中心に革バッグや靴などを扱う専門店。近隣に大型商業施設もある立地で、どのような店づくりに取り組んでいるのだろうか。
店頭奥の「ボナ・フォルトゥーナ」のコーナー。
このお客も「面白い店だね」と友達と話していた
SCの1階にある。売場面積は20坪弱
(取材時はセール期間中)

ロベリア アピタ伊那店(長野・伊那市)

メーカーPBのセレクトで、新たな顧客層を開拓
 
 長野県の伊那谷にある伊那市は、南の飯田市と並ぶ大きな市で、人口は6万人ほど。しかし、駅前にある商店街も繁華とは言えず、周辺地域から集客するほどの有力商圏は形成しておらず、むしろ道路沿いに点在するGMSを核とする小型SCが、個々に集客機能を果たしているような環境下にある。
 アピタ伊那店もそんな小型SCのひとつで、ロベリアアピタ伊那店は2階にテナント出展している。昨年春に店舗をリニューアル、ここでこれまでの最寄り品を中心としたフルラインから国産のメーカーPBを中心に、グレードの高い商品に切り替えた。これがこれまで外に逃がしていた需要を取り込み、売上げの伸ばしている。
売場中央には「ビースタッフ」を置き演出する 食品スーパーの中でもいいものが売れる

(本文は本誌に)