今月の記事・ピックアップ 2007・10
 HOME > フットウエアプレス >  特集 オリジナル・ブランドを売り込む
特集ダイジェスト
オリジナル・ブランドを売り込む
 小売店レポート/オリジナルブランドを売る中小店

クインクラシコ
ビナセーコー、宮城興業と取り組み 木型から起こした高級紳士靴を展開
QRC(神戸・中央区、http://www.queen-classico.com/)は欧州はじめ世界各国の高級紳士靴を扱う「クインクラシコ」を神戸と東京に展開する。扱い商品は平均4万円台後半でボリュームゾーンは3万円台。国産ブランドの構成比は現在10%だが「20%に増やしたい」と伊藤敏也ディレクターは話す。「日本の技術は優れており、さらに良くなっています。元来の器用さや生真面目さが商品に出ており、当たり外れも少ない。またインポートの価格高騰も一因です」。
 同社ではオリジナルブランドを多数展開しており、欧州のほか日本のメーカー2社との取り組みも行っている。1社はビナセーコー(東京・足立区)で、同社PB「ペルフェット」とのダブルネーム「ペルフェット パー クインクラシコ」を丸の内店オープン時から展開。木型から起こし、現在は店頭に6型そろえている。価格は各3万9000円。サイズは24〜28.5pで在庫は各1〜2点。売り切りで追加はしない。利益率は「ペルフェット」より若干高いがほぼ同じという。
 商品はクインクラシコのこだわりをふんだんに取り入れた、まさにオリジナルといえる出来栄え。「英国靴とイタリア靴の長所を取り入れたデザイン」で英国風のショートノーズよりやや長めのラウンドトウの木型、フランスの一流タンナー・デュプイ社によるフレンチカーフを用いてグッドイヤー製法で仕上げている。

「ペルフェット パー クインクラシコ」 「クインクラシコ」50足限定モデル"椿"
続きは本誌に


グラウンド
メーカー4社と協業しレディス革靴2ブランドを展開
 グラウンド(大阪・西区、http://www.ground-web.jp/)は約9年前から"ナチュラル&スタイリッシュ"をテーマに、革製品を中心とした服飾雑貨のセレクトショップを大阪と東京で4店舗展開している。中心客層は25〜35歳の女性。業態は「グラウンド」とカジュアル色を強めた「ディマンシュアプレミディ」の2つで、いずれもインポートの婦人靴を軸にしているのが特徴だ。
 ただ、駅ビルや都心型SCで出店を進める中で、中心価格が3万〜5万円のインポート商品だけでは幅広い客層に対応しきれない部分があった。オリジナルへの取り組みは、そうした「マス層のお客様のご要望に応えるため、2万円前後の価格帯で値ごろ感のある商品展開を目的に始めました」と新宿店の泉利紀店長は話す。最近のユーロ高によるインポートの値上がりで、その必要性が増してきている、とも。
 現在、オリジナルブランドの展開は2つ。1つは今年で6年目を迎えた「ラベニュー」。コンセプトはシンプルでクラシックなデザインに、素材へのこだわりと木型やヒールでのはき心地の追求すること。東京都内のメーカー2社と協業し、各社が得意とする商品テイストを1つのブランドとして提案している。価格は1万円後半〜2万円後半で、今秋冬は2型、色込み6点の展開。このほか、春夏はタイのメーカーと直接取引による、自社企画のサンダルも加える。
もう1つの「マニフィーク」はメーカー1社との取り組みで今秋に立ち上げた。「ラベニュー」よりも少し上の2万円台を中心価格に設定し、ドレッシーで大人の女性らしさを感じさせる仕上がり。今秋冬はアンクルブーツなど3型、色込み9点を提案する。
「ラベニュー」各\19,000 今秋に立ち上げた「マニフィーク」。
パンプス\25,000、ブーツ\31,000

続きは本誌に