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新戦略を聞く

湖中謙介社長(コナカ)

フィットハウスを子会社に、
トータルなファッション企業を目指す

紳士服チェーン・コナカ(神奈川・戸塚区)が、靴・バッグチェーンのフィットハウス(岐阜県・可児市)と資本業務提携した。これは、フィットハウスの実施した第三者割当増資をコナカが30億5700万円で引き受けたもの。払い込みは1月31日に完了し、フィットハウスはコナカの連結子会社となった。今回の買収の経緯と狙いについて、コナカの湖中謙介社長に聞いた。


百貨店と同じレベルの郊外展開に関心があった

――今回、フィットハウスとの資本業務提携に至った経緯からお話下さい。
湖中社長 静岡県に進出した02年ごろからフィットハウスの売場に注目し、関心を持って見学するようになりました。その後、我々の主な出店エリアである神奈川、東京地区でフランチャイズ展開できるチャンスはありませんか、というような話をさせていただきました。ただその後、東京・八王子への出店など独自に関東地区で展開を進められ、この話は実現しませんでしたが、出店に際してはお祝いをするなど付き合いは続いていました。
そんな中で昨年のお盆の頃、本業とは違うファイナンス上で残念なトラブルに直面し、先方から一緒にやれないかという話がありました。現状、国内で小売業をやっていく上で輸入は不可欠であり、特に直接貿易を行おうと思えばリスクはあるかと思います。

――フィットハウスのどのようなところに興味を持ちましたか?
湖中社長 郊外の独立店舗で靴とバッグを主体に展開していますが、どちらも百貨店に持っていっても遜色のないトップクラスの売場だと思っていました。基本的な品ぞろえやブランド品展開でお客さんへのサービスもできています。それに女性から男性まで、ジュニアからミセスまで幅広く集客力のある業態であることに魅力を感じました。
 我々が多店舗化を進めた時期は出店規制を受けた頃で、500u(150坪)の売場の中で表現するのは大変得意としています。ただ、それだけでは多くのお客様に魅力を感じてもらえません。その点フィットハウスは600坪やそれ以上の大型店舗で専門化した展開をしており、多様化するお客様の志向にもうまく対応している。今後、お互いの良いところを持ち合い、共同立地で店舗を作っていけるのではないかと思いました。

続きは本誌に