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特集「エコロジー」視点の靴・バッグ
よく使うエコロジー関連用語集

ISO14001
スイスに本部を置く国際標準化機構が発行する規格。企業が環境保全活動に取り組むにあたり、@計画→A実行→B点検・評価→C見直し・改善→@(新たな)計画…という一連のシステムを規格に沿って構築し、@〜Cを繰り返すことで取組みレベルの向上を目指していく。

エコテックス・スタンダード100
スイスに本部を置くエコテックス国際共同体が1990年代に定めた、繊維製品の国際的な安全基準。この共同体は欧州や日本などの繊維の研究機関14拠点で構成され、世界30ヵ国以上に窓口を設けている。認証は各機関の試験や研究による、人体や環境に有害または有害と懸念される物質の自主規制値に基づく。

エコバッグ
商品購入時に消費者が持参する買い物用のバッグ。環境や資源保護のため、レジ袋削減を目的に使用する場合が多い。マイバッグとも呼ばれ、デザイン性の高い商品も登場している。


エコプロダクツ
環境に配慮したさまざまな業種の製品やサービスや技術を展示・紹介する見本市。99年から年1回開催され、今年で9回目。07年は出展社数が550社を超え、過去最多の16万人が来場した。企業だけでなく各業界団体や研究機関の出展も多いが、靴・バッグ関連は少ない。主催は産業環境管理協会と日本経済新聞社。




オーガニックコットン
 農薬や化学肥料を3年以上使用していない農地で、農薬や化学肥料を使わずに生産した綿花のこと。栽培には厳格な基準が設けられており、認証機関が実地検査を実施。紡績から縫製までの全工程を通じて、化学薬品による環境負荷を最小限に減らして製造したものをオーガニックコットン製品と呼ぶ。靴やバッグでも幅広く採用されている。





クロムレザー
動物の皮をクロム(金属の一種)を含む液体でなめして仕上げる革。タンニンレザーより安価で大量生産でき、軽量で柔らかく発色が良いなど汎用性が高い。世界で生産される革の大半を占めるが、焼却すると人体や環境に有害な6価クロムが発生する。


サステナビリティ(持続的可能性)
 日本語では持続的可能性と訳される。最近は資源や素材を循環利用し長く大事に使う、という発想からエコロジーを象徴する言葉になっている。代表的な素材は成長サイクルが1年という短期間の竹。ライニングや靴底など靴素材としても採用されている。


3R(スリーアール)
 @リデュース(ゴミの発生抑制)Aリユース(再使用)Bリサイクル(再資源化)の頭文字をとった言葉。番号順で環境に良い取組みとされる。日本では2000年に制定された循環型社会形成推進基本法を機に、経済産業省や市民団体が様々なキャンペーンを展開している。最近ではリフューズ(断る)、リペア(修理する)を加えた5Rを推進する考え方も。


生分解性プラスチック
使用時は通常のプラスチックと同じ特性を持つが、廃棄時には土や水中の微生物などにより水と二酸化炭素に分解され、環境への負荷が少ない素材。原料は主にトウモロコシなどのデンプンを化学合成して作ったポリ乳酸や微生物など。欠点は従来のプラスチックに比べると高価で、リサイクルやリユースに向かないことなど。

タンニンレザー
植物タンニンなめし革、ベジタブルタンニンレザー、渋なめし革などとも言う。植物タンニンの溶解液を入れた槽(タンニン槽)に動物の皮を漬け込んでなめした革で、通常のクロムなめし革と異なり焼却時に有害物質を発生しない。植物タンニンは主にアカシア科ミモザなどの樹皮や心材、葉、実などから抽出する。
特徴は使い込むほど革本来の風合いが出る、厚く堅牢で型崩れしにくいなど。クロムなめし革と比べて製造工程が多く時間がかかるため、比較的高額な商品に使用される。
またクロムと併用した製法で仕上げ、それぞれの利点を生かした混合なめし革も多い。


バイオマス
もとは生態学の専門用語。エコロジーに関して使う場合は生物由来の産業資源(石油など化石燃料は除く)を指す。主な資源は農林水産物、生ゴミ、紙、家畜排泄物など。バイオマスを原料に生分解性プラスチックなどが生産される。


ロハス
LOHAS(ロハス)はLifestyles of Health and Sustainabilityの頭文字をとった略語。健康と持続可能な社会生活を心がけるライフスタイルという意味。日本では月刊誌「ソトコト」がロハス特集を組んだ04年ごろから、さまざまなシーンで使用されるようになった。近年は環境に配慮した生活スタイルという意味で語られる場合が増えている。