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特集 ハズレがない地元店のSC出店 レポート |
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愛知郊外・中心部のイオンで婦人靴業態を展開 ヒラミツ(岐阜市、TEL058・272・0711)は1950年にはきもの卸小売で創業した靴小売。85年に岐阜市内のユニー・アルマSC(現在は閉店)にフルライン業態「フロッグス」を出店して以来、現在は岐阜・愛知のSC内で2業態・4店舗を運営する。 長らくフルラインを展開してきた同社だが、新たに開発した婦人靴業態の「レディバード」で04年にイオンモール木曽川キリオ店(愛知・一宮市)に出店した。「今までのやり方に限界を感じました」と平光雅明専務。「町の商店街から、SCというひとつの新しい町に移動し、価格訴求になりがちなフルラインから商品自体を提案できる革ものの婦人靴に絞り込もう、と決めました」。 出店に際しては同社がイオンモールに申請し、何度か面談する中で決まった。「こちらが取り組みたいことと、イオン側が望むことが合致しました。明確な提案をし、SC側の希望と合えば出店は難しいことではないように思います」(平光専務)。幸いイオンモール側の担当者は同社MD担当者と同じく女性で、同社が提案したようなコンセプトの店が周辺にないことをすぐに理解してくれたようだ。 周辺店にない価格帯で構成 レディバードは20〜40代に向けたオン・オフ用の婦人靴9割とスニーカー1割、少しだが服飾雑貨も加えて構成する。主な取引先はオギツ、モーダ・クレア、クロスロード、フィン、カメイ・プロアクトなどで中心価格は1万〜1万5000円。 百貨店の主力ブランドも多数そろえるが、コンセプトごとにゾーン分けし他店で扱いの少ない色を差すなどの工夫を施す。このSCは名古屋市中心部から電車で20分ほどだが、百貨店立地とは競合していない。「百貨店は商品が多すぎるので、当店がセレクトしたものから選ぶほうが効率良い、とお客さまから好評です」とLB部MD担当の清水良子さん。 同店は開店以来の右肩上がりだが、当初は来店客に「こんなに高いの?」と戸惑われ、ケミカル中心に方向転換するべきか悩んだという。地域に浸透しはじめたのは半年ほど後で、周辺に上質な革ものを扱う店がなかったことから口コミで広まった。「この地域の人々はお金にシビアですが、使うべきところは使い、締めるべきは締める傾向があります。当店の商品にも納得いただけるようになり、1年ほどで定着したように思います」(清水さん)。
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イオンモールの中でユニセックス業態のバッグを展開 バグスカンパニー(群馬・桐生市)は、モギカバン店(同)の別会社を息子の茂木憲さんが買い取り、独立したバッグ専門店。現在、2業態4店舗展開しており、いずれもSCへの出店である。1店舗はレディス業態の「アッシュ」で、地元主導で開発されたコムファーストへ出店する。ほかの3店舗はユニセックス業態の「バグスグルーヴ」で、いずれもイオンモールへの出店である。 北関東地区でシェア拡大 バグスカンパニーの店舗展開は当初から大型SC内であり、1号店はイオンモール太田店への出店であった。 「実績のない当社が出店できたのは、テナント店の3分の1は地元店で構成するという地元枠があったからと思う。ただし、デベロッパーからはユニセックス業態での出店を要請されました」(茂木憲社長)。 ここでの要請は「ポーター」ブランドをメインに、レディス商品を加えたユニセックス業態でと具体的なもの。地元商店街の中での展開に将来性が見えない状況の中で、郊外の大型SCしか生き残る道はないと考えており、この要請に応えての出店となった。 太田店で取り組んだバグスグルーヴ業態がデベロッパーから評価され、イオンモール高崎店へも出店を要請された。高崎店では「ポーター」に加えて「レッドムーン」の導入をデベロッパーから指定されたが、すでに太田店で扱い始めており、この要請にも応えて出店した。ここではメンズ色をさらに強化してバグスグルーヴ業態で出店した。 イオンモール3号店となる羽生店は、利根川を挟んで太田店と商圏が重なることになった。 「太田店から30〜40分の距離にあり、広域商圏を持つ羽生店とは完全にバッティングしています。しかし、羽生店への出店を取りやめれば、他のチェーン店に太田店のお客も取られることははっきりしており、防御する意味でも2ヵ所に分けてお客の囲い込みを決断しました」。 続きは本誌に
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