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オーダー対応の企業  ティンバーランド
11ヶ所のパーツを自在に選べるモカシン

ティンバーランド(http://www.timberland.co.jp/)は今年5月から全国の直営6店舗カスタム・メイドサービスを始めた。対象は手縫いのモカシン「3アイ クラシック ラグ」(以下「3アイ」)と、ボートシューズの「クラシックボート 2アイ」(以下「2アイ」)。ともに人気の定番シューズ。ティンバーランドのアイコン的存在だ。
「ボートシューズが今年30周年を迎えたのを機に、開始しました。04年から同様のサービスを開始し好評なカスタムメイドのブーツに次ぐ取り組みです」(増山英治店長)

 靴を構成する11ヶ所のパーツ素材を選び、オリジナルの靴を完成させる。パーツ素材の種類は、プラグレザー(フロント部)・カラーレザー・バックレザー・ヴァンプレザー各23種、ミッドソールは3アイが2色(3アイ)と8色(2アイ)、 2アイが10色。アウトソールは3色、ステッチは11色、シューレースは9種、トウ部分のハンドステッチは4色など。組み合わせの数は79億以上にもおよぶ。イニシャル刺繍もオーダーできる。



店頭でシュミレーションできるコーナーを設置
 店頭には、専用のシミュレーションボックスを設置しており、ここで好みの素材パーツを実際にはめ込んで出来上がりをイメージしていく仕組みだ。欧米では画面でシミュレーションするEコマースで実施中だが、「ネットだけだとレザーの質感がイメージしづらい」(増山店長)ため、アジア圏ではあえて店頭でオーダーするこのシステムを採用している。
 カスタム・メイドの内容が確定した時点で、従業員はボックスをデジカメで撮影し、プリントアウトしたものを手渡す。靴の納期は約3週間。完成を待ちわびる客にとってはうれしいサービスであると同時に、後々のクレームを防ぐ効果もある。
 利用客は昔からのファンである40代以上と、10〜20代の若い客に大きく2分されるそうだ。3アイと2アイの注文数は約半々。
「白や黒、茶色などオーソドックスな色でベースを固めた後、ワンポイントで派手めの色を選ぶなど、実用性重視のオーダー内容が目立ちます」(増山店長)
 スタートからまだ日が浅いが、非常に順調な滑り出し。一度に2足をオーダーする客もいる。多彩な組み合わせが可能ながら、税込価格は3アイは2万6250円、2アイは21000円。値頃感のある価格設定も人気を加速しているようだ。


▽ティンバーランド青山店(全国の直営6店で実施中)
 東京都港区北青山3-5-17 TEL 03−5474−1283