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インタビュー
 楽天  楽天市場事業 
   レディスファッションジャンルグループ マネージャー 江川嗣政さん
靴ジャンルグループ リーダー 楠木修平さん

09年から靴ジャンルを独立。売上げ拡大に本腰

ネットで商品を探して購入する――。今ではごく一般的になったネット通販を、広く浸透させた代表格が楽天だ。97年にネット上のショッピングモール「楽天市場」を開始して以降、ファッションから本・CD、食品、家電、保険に至るまで次々にジャンルを拡大。会員数6500万人を抱える日本最大のネット通販企業に成長した。その楽天が昨年から靴の展開に力を入れ始めている。レディスファッションジャンルをまとめる江川嗣政さんと靴ジャンルのリーダーの楠木修平さんに、靴ジャンルの現状や楽天市場の優位性について聞いた。


靴ジャンルのトップページ

――まず楽天市場における靴展開の現状をお聞かせ下さい
江川 楽天市場全体の09年売上げは前年比20%増でしたが、靴ジャンルもほぼ同等の伸びを示しました。登録ジャンルが異なるアパレル店が販売する靴や子供靴の売上げは含んでいないので、靴の販売量はもう少し大きいでしょう。靴ジャンルは09年8月から1つのジャンルとして独立させてました。トップページに表示し、購入しやすくなっています。

――靴ジャンルを独立させた理由は?
江川 ユーザーにとってより分かりやすく選びやすい環境を提供し、最近台頭し始めた靴に特化したネットショップに対抗していくためです。1・3兆円といわれる靴のマーケットサイズは大きく魅力的。Eコマース化していくターゲットとして、靴はしっかり押さえておいた方がいいという判断もありました。
 現在、当社の靴販売はレディスアパレルと比較すると、ファッションの中では取れているほうですが、まだ十分に拡大の余地があるので特化を進めて、売上げ拡大を図っていきたい。


――創業時から現在まで商品や出店企業にどのような変化がありましたか?
江川 当初はスニーカーが大半を占めていました。スニーカーがブランド品や家電のような型番商品で購入しやすかったためです。その後、レディスのメーカーや商店街にある中小小売店の出店が増え、最近は中堅規模のレディスチェーンも目立つようになりました。09年末の出展店舗数はレディスが300店、メンズが230店で計530店。前年比25%増です。今年もレディス中心に増えており、5月末現在で600店まで拡大しています。
楠木 昨年は「クロックス」の価格競争があった影響でやや減少しましたが、それ以上に注文件数が30%増と大きく伸長し、全体の売上げ拡大につながりました。メーカーさんが限定商品を出した時などは複数買いも目立ちます。送料がネックになるので、ほしいものがあればまとめて買ってしまうというユーザーは多いです。靴ジャンルに限らず楽天全体にいえる傾向ですね。

婦人靴の返品無料ページ。参加店を拡大中

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