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 売場の三つ星ブランド
 本誌が売場取材を行う中、1〜2ヵ月の間に数店舗で「好調」「注目」として名前の挙がった靴ブランドを、ジャンルを問わず隔月で紹介する。

シェイプアップス
アキレス) 

「ながらダイエット」ニーズを獲得 ――販売開始から6ヶ月で20万足に到達

 ポップな色使いとスタイルで人気の高い米国・西海岸生まれのスニーカー、スケッチャーズに、昨年7月、「ウェルネス」機能を備えた新しいブランド・シェイプアップスが仲間入りした。ローリング状のソール、動力にあわせたくさび形の靴底(キネティックウェッジ)という特殊構造を盛り込んだシェイプアップスは、はいて歩くだけでエクササイズ効果が得られる点が女性の支持を獲得。スタートから6ヶ月で20万足を売りあげた。今年の目標は30万足。今春夏の出足からいえば、目標達成はほぼ確実だという。  「ランニングやジョギングを始めたり、積極的に体を動かしトレーニングに励む女性が増えてきているのは確かだが、『○○しながら痩せられる、鍛えられる』という『ながらダイエット』志向の女性も非常に多い。シェイプアップスは、特に40代のそうした女性に受けています」(アキレスシューズ事業部第二販売部MDショップ課・主査補の西郷進さん)。  シェイプアップスが、MTBが切りひらいた新しい領域の新たな「顔」になったことは確かなようだ。

機能訴求と試しばきが売上げにつながる  
取扱い店舗は約1500店。スタート当初は、一部のスポーツ専門店チェーンを除けば流通側の反応はあまり芳しくなかったが、POPやモニターによる機能訴求に力を入れた直営店での動きが良かったことから、専用什器やDVDや販売マニュアルを積極的に提供している。「売場に並んでいるだけでは、ただの厚底のスニーカーとしか見られませんが、機能を積極的に伝え、はいてもらえれば確実にその効果を体感してもらえる。説得力を持って付加価値をレクチャーできる店は売上げを伸ばしています」(西郷さん)。  今年1月には主要全国紙に、科学的なデータを盛り込んだ広告を出稿したところ、実際のユーザー層よりも上の世代で、スケッチャーズをあまり知らない50〜60代から高い反響を得た。ホームページへのアクセスも4倍に増えたそうだ。シェイプアップスのポテンシャルの高さがうかがえよう。(ジャーナリスト・三田村蕗子)
   
ランニング対応の11春夏新商品。KWC2340(左\14,000)は短時間で運動効果を上げる機能を搭載。KWC2370(右\17,000)はハードトレーニングで高いステージを目指すランナーのワークアウト専用モデル  

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