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Autumn&Winter 2011-12
Men’s Collection
 
   ピッティ・イマージネ・ウオモ
ミラノ在住通信員 
大谷聡美
 

注目される大人の洗練されたカジュアル

国外出展社がさらに増える
 
第79回「ピッティ・イマージネ・ウオモ」は、フィレンツェのFortezza da Basso(バッソ要塞)で1月11〜14日まで開催された。例年に比べて暖かな気候の展示会場では、半袖姿の来場者も多く見られた。
 出展社は前年同期より61社多い817社、1010ブランドが参加。レディス展「ピッティW」には80ブランドが参加、計1090ブランドが出展した。国外からは全体の35・9%を占める363ブランドが参加した。
 3万人を超す来場者のうち、バイヤーが前年同期より9%増えて2万3200人を数えた。国内バイヤーは減少したものの、7700人を数えた国外バイヤーは増加した。国別に見ると、ドイツ以外の主要国はいずれも2ケタの増加となっている。最も高い伸び率を見せたのがロシアで40%増、他にもイギリス(27%増)、韓国(24%増)、日本(23%増)、トルコ(19%増)などが高い伸び率。他にブラジルや中東など新興成長市場からのバイヤー数が増加している。
 国外大手ショップバイヤーの来場は堅調なものの、小規模小売のバイヤー数は減少しており、国内バイヤーも伸び悩むなど、まだ完全に経済が復活しているとは言えないようだ。






商品傾向
本物志向のカジュアルスタイル
 ソフトトラディショナル、ラグジュアリーカジュアルと大人のライフスタイル提案の商品が多様化している。中でも高級素材をカジュアルで打ち出す「Brunello Cucinelli」(ブルネッロ・クチネッリ)のスタイルは注目だ。シルクカシミヤ、コットンビロード、アウトドア用のウォータープルーフ素材など高級素材を使ってさまざまなオケージョンに対応するスタイルを作り上げている。




靴のキーワードはウォーム&ライト
 カジュアルスタイルの広がりで、前同シーズンに引き続きワークやトレッキングなどアウトドア系ブーツの提案が多い。今回はフェルトやツイード、ファーを使った暖かな印象の素材使いが新鮮だ。ラバーソール使いやスニーカー感覚に仕上げた軽さのあるブーツも注目される。
 トラディショナルでは、見た目は重厚感がありながら軽く仕上げたソールに、丸く厚みのある木型を使った現代風のトラッドスタイルが提案されている。
 


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