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特集 
急伸する東南アジアからの革靴輸入

メキシコと初めてのFTAが発効した2004年以降、日本の革靴輸入はアジアシフトが加速している。なかでも東南アジアからの輸入拡大は鮮明だ。本誌で毎年集計している通関統計データとアンケート調査をもとに、98年以降の革靴輸入の推移と今後を探る。


通関統計に見る国別革靴輸入の推移
 ここでは98年以降の輸入通関統計から、日本の革靴(1次革靴+2次革靴)輸入実態を見る。

 革 靴 輸 入 足 数

LDCの革靴シェアは48%
98年度からの革靴(1次革靴+2次革靴)輸入量を、10年度上位10ヵ国を基準に、4年ごとの推移で見た(下表)。
90年代に入り、台湾や韓国メーカーの進出で靴産業が成長してきた中国。日本の輸入足数がイタリアを抜いてトップに立ったのは97年。以後ずっとトップの地位にあり、10年度では革靴シェアは25%を占める。
革靴の輸入枠が無く、関税も免除されて急成長しているLDC(後発開発途上国)。とくに2000年代に入って急成長しており、カンボジアは98年度時点では6位の輸入国であったが、01年度には2位となり、以後2位が定席となっている。ピークの04年度時点では中国との差が87万足ほどという実績であった。
2000年に入って3位となったイタリア。最近の低価格志向でさらに厳しい状況になっており、10年度には足数でミャンマー、バングラデシュにも抜かれている。
近年、著しい伸びを見せているのが米国市場の生産拠点となっているドミニカ共和国と、第4番目のLDCとして靴生産が期待されているラオス。ベトナムもEPA(経済連携協定)発効でさらに注目を集めている。

   

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