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 靴のマーケティングデータ
  アルコット 徳江実

家計調査の靴消費額  

 総務省が定期調査している家計調査。支出と収入のかなり詳細なデータで、対象はバランス良く抽出された全国約9000世帯。
 地域別や年収別、世帯状況別などさまざまなデータが公表されており、靴の消費額も、基礎的な資料になる。
 東日本大震災前、2010年家計調査の靴関連数値を、再編集・再計算してみた。

 1 靴支出額・年収別   1人当たりの年間支出学は6400円 

 1人当たりで6409円。学生単身者分や、お小遣いからの消費、企業用消費、その他が含まれていないので、靴消費全体は、これより数割多い。
 靴支出額は全体の0.52%相当。年収300万円なら、靴に年1万5600円使うことになる。
 靴の支出額も支出比率も世帯収入に比例して増え、婦人靴と紳士靴は特に顕著だ。

 世帯年収別・靴の年間支出額(2010年・全世帯)
年収 世帯靴支出額/年 レディス メンズ スニーカー キッズ ヘップ
平均 15829 6335 3366 3098 810 645 1575
〜251万 6605 3538 865 1044 151 363 644
〜375万 11063 5018 1841 1865 477 516 1348
〜517万 13704 4469 3369 2927 838 614 1487
〜742万 19142 6572 4249 4248 1237 324 1962
742万〜 28627 12077 6508 5406 1298 908 2432

年収 世帯人口 1人当靴支出額・年 消費支出額・年 靴支出比率(%) 世帯主年齢
平均 2.47 6409 3027938 0.52 56.4
〜251万 1.40 4718 1592241 0.41 63.5
〜375万 2.09 5293 2438999 0.45 59.2
〜517万 2.53 5417 2908342 0.47 54.9
〜742万 3.01 6359 3459572 0.55 51.7
742万〜 3.33 7996 4740539 0.60 52.8



 2 靴支出額の年次推移  支出学は90年代をピークに減少 

 戦後から90年頃までの日本は急成長が続き、最近の中国のようだった。その後、成長スピードを落としつつ、社会変化が続き、世帯当たり人数は4人から3人に減り、世帯主年齢も40代半ばから50代後半へと高齢化してきた。
 靴への支出比率も、70年が0.83%と統計外分も含めれば1%近く、1人当たり支出額も90年までは大きく伸び続けた。以後は携帯の通信料など消費が多様化して、靴への消費は約2割減少。
 このデータは比較可能な2人以上以上世帯、かつ農林漁業除いた数値を使用。

靴支出額・靴支出比率の推移(2人以上世帯・農林漁業除) 
世帯・月支出額 靴・月支出額 靴支出率(%) 世帯人数 1人当靴支出額・年 世帯主年齢
1970年 79531 657 0.83 3.98 1981 44.2
1980年 230568 1837 0.80 3.82 5771 45.1
1990年 311174 2143 0.69 3.56 7224 49.4
2000年 317133 1752 0.55 3.24 6489 52.7
2010年 290788 1475 0.51 3.08 5747 56.1