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チヨダ

「シュープラザ」の都心出店をさらに進める

――新宿に続けて上野にもオープン


大手靴チェーン・チヨダ(東京・杉並区)は10月11日、東京・上野に「シュープラザ」上野店をオープンした。同ショップは郊外大型店の主力業態だが、2010年末から都心部出店も進めており、同上野店は都心型店舗の旗艦店として2店舗目となる。

店舗はJR線と中央通りに囲まれた、アメ横地区のほぼ真ん中の通路角地に建つ路面店で、4階建ての建物は都心型「シュープラザ」のブランドカラーである「赤」で塗られ、「SHOE PLAZA」の文字が大きく書かれている。売場面積は1、2階の合計75坪。

同地区は路面専門店が多く、およそ40店舗がひしめく靴の激戦地区。チヨダも同地区に「東京靴流通センター」を3店舗出店しており、「シュープラザ」ではヤング層をターゲットにしている。

商品構成は1階メンズ、2階レディスとスニーカーで、ファミリーを狙った子供靴は扱わない。メンズ7割、レディス3割の構成で、メンズはヤングカジュアルを主力に、若いビジネスマンを狙ったドレスも展開する。1階の階段回りと2階で展開するレディスもヤングのトレンド商品が主力。特徴的なのはメンズ、レディスのPB「セダークレスト」やメンズドレスのPB「ハイドロテック」を中心にPB商品が多いこと。ほかにカジュアル商品でナショナルブランドの仕入れ商品を扱う。商品点数は約3500点。これは同業態の郊外型の7掛けと抑えている。価格帯は2000〜3万円で、平均客単価は5000円を見込む。これは郊外店の1・5倍になる。

「靴の激戦商圏だが、広い範囲からのメンズを中心とした集客力は期待できる場所だ。PBは順調に増えており、上野店もPBを主力にすることで競合店との差別化もできる。この地区の自社店舗との差別化は子供靴やPBの「バイオフィッター」を扱わないことで違いを出している」(白土孝部長)。

商品は革物が多く、平均客単価は見込みより高くなることも期待できるという。初年度販売目標は3億円としている。
繁華な場所に路面店で出店するのが、都心型「シュープラザ」の基本的な出店戦略であり、上野店も物件を取得して店舗を建設している。75〜100坪の規模での出店では、都市部は賃貸出店が難しい。また、繁華な場所であれば、資産価値が下がる心配はない、といった考え方である。
都心部出店は今後も進めていく計画。ここでは小型の「東京靴流通センター」の出店スピードのほうが速くなるが、「シュープラザ」もロケーションを選びながら着実に出店を進める考え。