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売場動向

 小田急百貨店 新宿店

 婦人靴売場のけん引役果たすスタイリッシュ・コンフォート


婦人靴売場の人気スポットに

小田急百貨店新宿店(東京・新宿区)のスタイリッシュ・コンフォートシューズの売場は10坪ほどで、本館○階婦人靴売場のもっとも奥にある。不利な場所ながら、午前中から多くの女性たちが足を運ぶ人気スポットとなっている。
「震災直後は、スニーカー類も売れていました。しかし、より美しい靴へのニーズが高まり、スタイリッシュ・コンフォートの分野が確立されてきました。今後伸びていく分野だと思います」(服飾品部・婦人靴・バッグ・特選雑貨Div 山本薫アシスタントバイヤー)。
主要ブランドは「アラヴォン・バイ・ニューバランス」、「コンポジション」「セクションドール」など。「アラヴォン」は安定したウエッジソールと価格は1万9950円で、この分野の代表格であるだけにファンも多く、ブランドを指定した問い合わせも頻繁にあるという。20〜30代にも歓迎されるデザインとして「コンポジション」「セクションドール」などのブランドが登場してきた。アッパーのデザイン性が高く、トウ部分のワンポイントもビジューなどに付け替えればパーティーシーンにも対応できる。4〜5pのヒールがあるため流行のバレエシューズよりも足のラインがきれいに見える。価格は1万4700円など。

ヤングゾーンへと広がる購買層

 スタイリッシュ・コンフォートの市場は、確実に広がっている。小田急百貨店の顧客層も、すでに20〜60代と幅広くなっており、これには「コンポジション」などのブランドの存在が大いに寄与している。アッパーのデザイン性を高める傾向はさらに続き、2013年春夏には春らしいイエローやピンクを使ったブランドや、バックル使いのデザインなど新しい形も投入する計画だ。 売場では、小さなステージを設けてシューズを飾り、機能を説明するPOPを立てている。なかにはソールを分解しているものもあってとてもわかりやすい。接客にあたるのは6名のシューフィッターをはじめとするスタッフたち。見た目でデザインを伝え、実際に足入れしてもらってはき心地を体感してもらう。
スタイリッシュ・コンフォート分野の売上げは着実に伸びており、9月には対前年同月比105・6%の、10月には同109・2%の売上げを上げている。買い上げ客数では、9月が約1000人(対前年同月比103%)、10月が約1200人(同106%)となった。
「スタイリッシュ・コンフォートの分野が、婦人靴売場の底上げにつながっています。今後はトレンディなラインも増え、一般のシューズと同じ動きをするようになると考えています」。
 しかし一方で「足幅がきついから、やはりふつうのウォーキングシューズのほうがいい」という年配の顧客もおり、こちらにも対応している。