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 <アンケート概要> インターネットで消費者のケア用品の需要動向をアンケート調査
・回答/回収:インターネット
・実施期間:2月1〜9日実施
・回答者数:787人(女性471人、男性316人)
・年代層 (女性):10代(1%)、20代(29%)、30代(33%)、40代(27)%、50代(7%)、60代以上(3%)
(男性):20代(11%)、30代(22%)、40代(32%)、50代(23%)、60代以上(12%)



1 シューケア用品は使うか?

「時々」を含め、「使う」人が85%
 靴の手入れに対して、シューケア商品を活用しているか聞いた。全体(女性、男性の合計)では66%が「時々使う」の回答。必ずシューケア商品を「使う」は20%、まったく「使わない」は15%の比率。男女で見ると、「時々使う」は女性の比率が高く、男性は「普段から使う」「使わない」がともに女性よりも高い比率を見せている。
スニーカーなどの商品でも、シューケア商品の需要喚起をする必要がありそうだ。




2 どんなシューケア用品を使うか(複数回答)

「クリーナー」がトップ
 シューケアではクリーナー、クリーム、防水スプレーはセットでそろえたい用品だが、全体の構成比を見ると、「クリーナー」が40%と多く、次が「防水スプレー」30%、「クリーム」25%。
この順序は女性、男性とも同じだが、男性のほうが構成比の差が大きく、単品でシューケアを済ましているようである。女性の場合、「クリーナー」の使用に対し、「クリーム」の使用比率が少ないのが目立つ。



3 シューケア用品を使う頻度は?

「汚れたとき」に使う
 シューケア商品を使う頻度を聞いた。結果は、シューケアを習慣としている「毎日使う」人は5%ほどと少ない。「時々使う」人のモチベーションとしては「汚れたときに」が53%と多い。また、「休みの日など」が42%とシューケアの機会となっている。フルコースのケアと毎日の習慣としての簡便な手入れ法を知らせることも大切かもしてない。






4 シューケア用品はいつ、どこで使うか?

「休みの日にまとめて」使う
 3のシューケアを行う頻度と合わせ、シューケアを行う機会や場所を聞いた。全体では「土日など休みの日にまとめて」が71%と圧倒的。次に多いのが「毎日」「時々」に関わらず「朝の出がけに」の回答で19%の比率に。この2つは女性、男性とも同じ比率になっている。「帰宅時」は女性が男性を、「会社・仕事場で」は男性が女性を上回っているが、とくに「会社・仕事場で」の比率が予想以上に低いことがわかる。




5、6、7の設問はFWP本誌に



8 お気に入りのブランドがあればお書きください。

女性に支持される「アメダス」
 男女とも多数から「気にしたことはない」という答えが返ってきた。「ブランドを気にして購入したことはなかったので、あまりこだわりなくそのとき目についたものを手に取る、レジ前商品を買う」(女性・10人)、「決まっていない。お店の方に聞いてよいものを買う」(男性・6人)と多数。 
 ブランドの知名度としては、コロンブス(男性7人、女性6人)、リーガル(男性4人、女性6人)、キウイ(男性8人、女性10人)などが上位をしめる。これに「ウォーリー」「ホーキンス」
が続く形だ。女性ではコロンブスの「アメダス」支持者も多い。男性では「ダイソー」「安いもの」という答えがあり、「価格重視」という傾向がみられなくもない。

9 「いま欲しいシューケア用品」があれば挙げてください。

求められるのは簡便さと気軽さ
 「今こんなシューケア用品があればいいのに、と思っているものがあればあげてください」という問いに対して、最大の関心時はやはり「簡便さ」であるようだ。 男性のトップは「クリーナー、傷補修、防水がひとつになったオールインワン商品」(16人)であり、女性のそれは「手軽で簡単なもの、忙しい朝でもさっと塗って簡単に汚れがおとせるもの」(12人)「オールインワン。防水・つや出し・消臭のセット」(8人)である。簡便性を求める声が多い。付随する答えとして、「手軽で簡単に使えるもの」(男性6人)「携帯に便利なもの」(男性5人)「旅先でも使える、小型・携帯・使い捨てのシューケア用品」(女性5人)がある。ミニサイズのものを特製ケースに入れてキットにして、などと考える余地はありそうだ。「会社や外回りのときにすぐお手入れできるよう、携帯用ケア用品がキーホルダーみたいになっていると便利」(女性3人)という意見もあった。「忙しい日々の生活の中でどうケアしていくか」を考えているということなのだ。
 もう一つの共通項は、「手軽に修理が出来るもの」である。「手軽な靴底修理」(男性3人)、「傷の修理が出来るもの、削れた皮を補正する商品」(男性3人)「かかとなどのめくれ傷をケアできる製品。裏のすり減り修理や靴底がはがれた場合の修理がセルフで出来るもの」(女性7人)などである。「簡単な修理は自分でしたい」と思う人に向けた「修理キット」の開発があってもいいのでは。

ケア製品への知識不足
 昨今流行している、スエードなどの起毛素材へのお手入れが普及していないのもわかる。「スエードの汚れを落とせる、または色を塗れる商品がほしい」(男性)「スエード素材の靴の汚れ落としや、水に塗れたことによるしみを取り除くような商品があるといい」(女性4人)。実際にはスエードの汚れを落とし、起毛させるブラシやクリームもあり、流行に伴って売れてもいるのだが、それを知らないのはPR不足のようである。
また、POPによる店内での案内も必要だ。さらにレジ脇に置いて一声かける、などが求められる。

 男性と女性で異なる意見もある。
 男性では、「雨の日に靴の中の濡れをガード出来るもの(靴のつま先をコーティングできて靴下が濡れないものなど)(3人)、「湿気取りがはいったもの」「靴の中が速く簡単に乾かせるもの」など、雨の日に関するものが多くみられた。
 女性の意見では「スニーカーの汚れ落とし」を望む声が多かった。「布地の靴が完全防水になるもの。泥が付かない、水たまりの中に入っても汚れないもの」(2人)「白い靴の汚れ落とし」「スニーカーが汚れないようにコーティングできるもの」「スニーカーに対し、ブラッシングと防水が一度に行えるもの」などなど多数ある。子供たちの汚れたスニーカーを洗うのに苦労する母親の姿が見えてくる。
 こういう要望には、現在市場に出ている防水・防油スプレーでもある程度対応できる。販売スタッフはその知識をお母さんたちにもっと教える必要がある。


「フットケア」に関するアンケート結果はFWP本誌に掲載しています