今月の記事・ピックアップ 2013・4
 HOME > フットウエアプレス > データで見る 世界の靴の動き


世界の靴の総生産高は、2011年の実績で約210億足。アジアが生産量の87%を占めている。ほかは、南米が5%、アフリカ3%、ヨーロッパ3%、北米2%、オセアニア1%となっており、アジアの国々が世界の生産地として圧倒的なパワーを持っていることがわかる。ここから、全世界に向けて製品が輸出されているわけである。

さて、今度は靴総生産高のトップ10の国々を見てみよう。何といってもダントツは中国だ。世界の靴の60・5%をこの国だけでつくっているというのだから驚かされる。第2位がインドで、10・4%、3位のブラジルをはさんで、4位ベトナム(3・8%)、5位インドネシア(3.3%)、6位パキスタン(1・4%)、7位バングラデシュ(1・3%)、9位タイ(1.2%)と、10位以内に7カ国もアジアの国々がランクインしている。バングラデシュやインドネシアは、これから靴の生産基地として伸びてきそうな国々だ。今後しばらく、「アジアが世界の靴工場」であるという状況は変わらないだろう。




「世界の靴工場」であるアジアはまた、靴の一大消費地域でもある。全世界の靴の47%がここで消費されている。北米とヨーロッパはそれぞれ17%と21%で、ほぼ拮抗している。続いて南米8%、アフリカ6%、オセアニア1%の順となっている。

別の靴消費量のトップ10を見てみる。第1位は中国で、15・9%。しかし世界の靴の半分をつくっているのだから、この数字は少ないともいえる。続いてアメリカ(12・9%)とインドネシア(12・7%)が並ぶ。そして日本が第5位にランクイン。この後に7位ドイツ、8位フランス、9位英国、10位イタリアとヨーロッパの国々が名を連ねている。さらに、足数を人口で割ってみると面白い。中国人の年間一人当たりの消費量は2・0足、アメリカ7・2足、日本5・4足になる。中国の消費量が多いのは、人口が多いからだということがわかる。市場的には、アメリカや日本のほうが成熟しているのだ。


その他のデータはFWP本誌に