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![]() ほどよく力の抜けた暖かさが持ち味の革小物ブランド「Life is the Stage to Act(人生は演劇の舞台である)」の頭文字を取って「LITSTA(リティスタ)」。自分たちのステージの上で最大限に愉しみ、多くの人をも愉しませたい。そんな思いを込めて名付けられた、2010年に生まれた革小物のブランドだ。 ![]() 「立ち上げたばかりで、名前が全く売れていないブランドがいきなり路面店を出しても集客は難しい。その点、2k540にはたくさんの店が入っていますし、集客や宣伝、PRという意味で頼れそうだと考えました」(佐藤祐樹さん)。 大胆な決断だったが、2k540が集客力を増していくのと比例して、着実にファンをつかんでいった。 オーダーメイドから既成品へ![]() しかし、現在は既成品がメイン。路線変更の理由を木村さんはこう話す。 「お客さまがついてくるようになると、次第にこちらからも提案したくなったんです。ブランドの世界観を表現するラインナップの必要性を感じ始めました」。 おそらく、クリエイターとしての「血」が騒いだのだろう。二人は客の注文に合わせて商品をつくるだけでなく、独自商品の開発に力を注いだ。 目指したのはヨーロッピアンテイストのハンドメイド。ハンドメイドのクラフトというと、ネイティブ・アメリカン的なテイストのハードでワイルドな男性的な小物がイメージされるが、オリジナル商品は適度に力が抜け、優しいテイストにあふれている。 「使っていくうちに味が出て、暖かくかわいらしい雰囲気が出るハンドクラフトを追求しています。お客さまは男性6割、女性4割ですが、どことなく中性的なイメージといわれますね」(木村さん) ![]() 財布、名刺入れ、カードケース、ティッシュケースなど、さまざまな革小物があるが、一番の売れ筋は、イタリア産のキップを使用した名刺サイズの小銭入れ。どこか懐かしさを感じさせるコインホルダーで、4種類の小銭(10円、50円、100円、500円)を分けて入れる機能的なポケットが目を引く。 だが、一番の持ち味は、時間とともに美しさと味わいを増す革だろう。 「ベジタブルタンニンレザーで、もともとベースの色は濃いのですが、表面に荒らしをかけて凹凸を作っています。革の中の脂で革が自らキレイになり、使っていくとまたツルツルになっていくんですよ」。 佐藤さんが見せてくれたのは、使って1年経った小銭入れ。新品と比較すると明らかに表面が滑らかでツヤがある。同じ商品とは思えないほどの違いだ。 リティスタは、自由に手にとって見られるように商品をショーケースに入れず、そのまま陳列しているが、その横に経年変化した商品も置いている(非売品)。革に詳しくない人でも、「面白い」と興味を示してくれることが多いという。「革の変化を楽しんでほしい」という二人の思いを伝えると同時に、販促の役割も果たしているディスプレイだ。 ![]() 新しいバッグのラインも登場人気の小銭入れには、姉妹品がたくさんある。同じカラーバリエーション(6色)をそろえているマネークリップ、パスケース、財布、ブックカバー、ミニ小銭入れなどは、リピーターを生み、現在、セレクトショップや雑貨店、帽子店など全国10店舗で販売中だ。バッグ専門店ではなく、ライフスタイル提案型の店ばかりなのは、商品に一貫する「ほどよく力の抜けた、暖かみを感じさせる生活感」ゆえんだろう。オープン以来続けている財布のカラーオーダーも根強い人気だ。そろえた色は15色、価格は3~4万円。決して安くはないが、自分だけのアイテムがほしいというこだわり派の支持を受け、ギフト需要も好調だ。 2k540の入居者とのコラボレーションも始まった。金具をジュエリーショップに制作してもらうこともあれば、逆に先方にディスプレイ用の革を提供することもある。伝統工芸の竹細工をアレンジした名刺入れも誕生した。 今後の課題はバッグの強化だ。 「バッグはウチの弱点(笑)。お客さまは20代、30代が中心ですが、来店客には年配の方も少なくありません。しかし、何も買わずにそのまま帰ってしまわれることが多いんです。多分、現在の品ぞろえだと年配の方が買いたくなるモノがないんでしょう。そうした方にも選んでもらいやすいバッグを計画しています」(佐藤さん)。 そのバッグ用に、タンナーと共同で革を開発した。革小物に使っているコクのある素材とは異なり、ナチュラルな風合いで薄くて軽い革だ。異なる素材を使いながらも、きっとリティスタの個性が貫かれたバッグになるに違いない。秋の展示会には並ぶ予定だというから、来春のラインアップが楽しみだ。
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