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 イタリア国内バイヤー増加

 第85回「ピッティ・イマージネ・ウオモ」が1月7〜4日間の日程で、イタリア・フィレンツェのバッソ要塞(Fortezza da Basso)で開催された。ロンドン・コレクション最終日に行われたフィレンツェでのファッションショーに招待客を円滑に誘導するため、ピッティ・イマージネ社はロンドンからのチャーター便を用意するなど主要な招待客を重要視する展示会側の姿勢はうかがえるが、「やり過ぎ」という感も受けた。今年はイタリア・モーダ60周年を迎える節目の年で、次回の展示会は経済発展省、ICEなど行政からの支援を受け、大規模なイベントが開催される予定だ。
 今回はイタリア国外395ブランドを占める1047ブランドが出展、「グローバルなコンテンポラリーライフスタイル」をテーマにメンズの最新コレクションを発表した。
 来場者は前年並みの約3万人。バイヤーに関しては約2万1000人が来場、特にイタリア国内バイヤーが対前年比4%増の約1万3000人となった。
 ラファエロ・ナポレオーネ会長は「イタリア国内バイヤーが戻ってきたのは明るい兆しであり、満足している。次回の展示会もより期待に応えるものになるだろう」とコメントしている。




 商品傾向

ウエア
オケージョンに合わせたコンテンポラリースタイル
 ファッションのライフスタイル化が進み、機能性を兼ね備えたファッションスタイルがさらに充実している。新たな技術探求で『軽くて温かい』『防水・撥水』商品を発表した「ヘルノ」。インナーに薄いダウンを採用したカーディガンやストレッチレスで200gの超軽量ダウンジャケットを可能にした。
 ナイロン素材を減らしカシミアウールフランネル、シルクウールをダウンジャケットに採用した「ブルネロ・クチネリ」の上質カジュアルは、オン・オフ兼用でスマートに着こなせるスタイル。


シューズ
ライトでモダンなハイブリッドシューズ
 重厚なスタイルを保ちつつも軽量。それを可能にしているのがライトソールの採用だ。機能を追求しながらモードを実現する「ヴィブラムソール」は、「ブルネロ・クチネリ」「ブッテロ」「ブルーノ・ボルデーゼ」などファッション系ブランドに人気がある。
 “ピレッリ・ラバー”のノウハウを生かした「Pゼロ」では、雪道や凍った道でもグリップ性を発揮するパフォーマンス性のあるシューズコレクションを発表した。
 「ハリーズ・オブ・ロンドン」ではサイドゴアブーツが人気で、「トリッカーズ」でもレディスともに人気アイテムだという。





ファッション性をアピールするスニーカー
 テニス、バスケット、スケーター・デザインをさまざまにアレンジしたファッションスニーカーが提案されている。「ジュゼッペ・ザノッティ・デザイン」などのファッション系では、チェーン、ファスナー、ボタンを大胆に採用したデザインが印象的。







  注目ブランド

輸出向けのライン
「Ateliers Heschung」
(アトリエ・エシュン)
 
 1934年にフランス北部・アルザス地方で誕生した「エシュン」は、ノルウィージャン・ウエルテッド製法、グッドイヤー製法を得意とする工場で、熟年の職人がつくり上げている商品だ。
 ニューラインの「アトリエ・エシュン」は、ヨーロッパの限定ショップや日本、韓国などのアジア向けマーケット用に立ち上げられた。ホワイトソールを採用した商品は6スタイル×3カラーで、新作ではウールとレザーの素材コンビネーションを提案している。本格的なつくりだが軽量ソールを採用することで、重厚感を保ちながらも軽さのあるブーツに仕上げている。