今月の記事・ピックアップ 2014・3
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 銀座ワシントン(銀座本店)(東京・中央区)



 ケア用品の「シューリペアショップ」は、B2メンズフロアの一角を占め、シューケア用品3分の2、フットケア用品3分の1という構成で展開している。
今シーズン好調な商品は、ヌバックやスエードの保革・補色などスエード素材のケア用品だ。「スエード商品のお手入れの方法がわからない」と訪れる人が多く、若い層から年配層、男性層、女性層などすべての層でよく動く。スエードの色はダークブラウン、黒などの定番に加え、紺、グレー、ベージュ、グリーンなど幅広く伸びている。この要因は、スエード素材の流行が大きい。
また、インソールは、ヒールアップ用インソールが順調だ。レディス用は2・5cm、3・5cm、4・5cmの3種類をそろえているが、2・5cmは足が疲れるという層に、4・5cmは美脚効果をねらいたい層にどの種類もよく売れている。ヒールアップ用はムートンブーツに入れる人が目立つ。
冬の季節商品としては雪道用スパイクがテレビの情報番組に紹介されて以降、活発に出ている。
また、靴クリームでは、「サフィール」上級ラインの新色であるタバコブラウンが男女とも伸びている。「今後もスエードケア用品の需要が伸びそうで、注力したい。また、天然成分が主なローションなどよい商品も提案していきたい」(リペアショップ・小根山祐人ショップマスター)

※価格はすべて税込







 東急ハンズ渋谷店(東京・渋谷区)



 東急ハンズ渋谷店(東京都渋谷区宇田川町12-18 電話:03-5489-5111)では、シューケアとフットケアの売場が異なる。ただし、シューケアの売場にインソールが置かれていて、効果をあげている。
 渋谷店の付近にはセレクトショップが並ぶ神南地区があり、そこで靴も購入する人が多い。さらに古着屋で靴を買うおしゃれな人たちもいる。こういった靴にこだわりを持つ所得の高い層が、シューケアの顧客となっている。
 一番の売れ筋は「サフィール・ノワール」の靴クリーム(1785円)。ほかの靴クリームが800円台なのに比べて、倍の価格である。しかし、溶剤が天然のものでクリーナーを使わず汚れを落とせることや、革に浸透しやすくツヤが出しやすい、保湿しやすいなどの特色があることからファンが多い。
 また、UGGのブーツなどスエード・ムートン素材の靴が流行したため、「どういうケアをしたらいいのか」という問い合わせが増えている。基本はブラシ、栄養防水スプレー、汚れ落としの消しゴムなど。さらに、スエードを丸洗いできるシャンプーも好評だ。シューケア用の豪華なギフトボックスも出ていて、クリスマスギフトとしてかなり売れたという。初心者向けにはブラシのセット(クリームを塗るための小さいブラシ、ブタ毛、ウマ毛のブラシに磨き用のクロスなどが入って2100円)に靴クリーム類を加えれば十分。
「古着ショップでは靴のサイズがそろっていませんが、大き目ならインソールで合わせればいいと思って買われるんです。ブーツなら厚めのものを紹介しますが、ローファーはソールを上げると脱げやすくなりますので、指先に低反発クッションをつけ、かかとに厚みのあるインソールをお勧めします。でも、本来シューズはジャストサイズのものを購入されるといいのですが」(酒井悠輔さん)
 インソールでは、このほかO脚対策や偏平足用のもの、ランニング用のものなどもよく出ている。

かかとケア用品がロングセラー

 フットケア関連では、かかとケア用品がロングランを続けている。ことに、足裏全体がひと皮むけて生まれ変わる「ベビーフット」「ペロリン」などが2年くらいヒット商品となっている。中にビニールの靴下がついていて薬液をその中に入れて足を浸し、30分くらいして洗い流すと1〜2週間ほどできれいにむけてくる。「そこまでしなくても」という人にはシリコンの靴下「素足美人」か「かかとちゃん」がお勧め。家に帰ってはくだけで、かかとがすべすべになるという。これから春に向けてかかとケア用品の売れる季節になるため、特集コーナーを設ける予定だ。
 このほか、外反母趾対策グッズの動きもいい。広島大学大学院と共同研究したという「外反母趾対策靴下」(3150円)が売れている(文・写真の価格は税別)。