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「3Dプリンター」「エコレザー」など旬のビジネスモテルを提案8

“足の美と健康”の国際靴・雑貨見本市「第49回ISF」が9月24〜26日まで、東京・池袋サンシャインシティ文化会館で開催された。
今回の来場者数は、3日間で合計4093人を数え、活発な商談の場となった。出展社数は115社。内訳は国内65社、海外50社で、海外からは5ヵ国から参加した。海外のグループ出展はドイツ12社、中国15社、台湾9社の3グループ。この他トルコ、バングラデシュからも出展があった。

実演やパネルディスカッションで関心を集める

今回のISFでは、特集企画として「3Dプリンター」「日本エコレザー」「専門学校OBクリエイター」の3本が取り上げられた。いずれも日本靴業界の将来につながるテーマとして、来場者の関心も高く、専門見本市としての情報発信の場となった。
「3Dプリンター」では、靴の企画・デザインに使えるデジタル機器を3社が実演展示。また、この分野で先進のビジネス提案を行う、ケイズデザインラボの原雄司社長がセミナーと実演を行い、3Dプリンターの活用と今後の新たな可能性を解説し、商品企画担当者の関心に応えた。
「日本エコレザー」は、人と環境に優しい天然皮革で、日本皮革産業連合会が認定している新素材。会場では同素材にスポットを当てた「日本エコレザー」ブースを日本皮革技術協会が設け、革と皮革製品を展示し、日本が今後、世界に輸出が可能な革としてアピールした。また26日には、「いまこそ出番! 人と環境に優しい日本エコレザー」と題したパネルディスカッションを実施。研究者、企画製造者、製品供給者の立場から、エコレザーの市場評価や認知度の向上に向けた取り組みなどが話し合われた。 
「専門学校OBクリエイター」の企画では、靴やバッグ業界に人材を送り出している服飾専門学校と、卒業生にスポットを当てた。服飾学校7校・19名の個性あふれる作品が展示され、多くの在学生が来場した。また、OBクリエイター5名によるパネルディスカッションも行われ、クリエイターとして生き残るポイントや後輩へのアドバイスが語られた。

カラリストによる「特殊革」のシューケアが好評

このほかにも個性的なコレクションは、ISFが毎回取り上げている「シナップス」ゾーンにも展示された。新たなマーケットを開拓しつつあるフレッシュなブランド群が注目を集めた。
実演では、前回も行ったシューケア実演が好評だった。コロンブスのカラリスト3名が、「特殊革」の手入れを取り上げ、専用のケア用品によるお手入れを実演して見せた。
次回の第50回ISFは2015年4月1〜3日、東京・池袋サンシャインシティ文化会館で行われる。