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ザ・スペース スコッチグレイン銀座本店(東京・中央区)



1997年にオープンしたヒロカワ製靴の直営ショップ「スコッチグレイン銀座本店」が9月20日、同社創業50周年の記念事業としてリニューアル・オープンした。ナラの無垢材と天然石で構成された売場は、明るい中に重厚感のある落ち着いた売場になっている。
通りに面した路面型ショップは、R状の全面ガラスドアで仕切られている。店内に入ると奥正面まで見渡せ、奥行を感じさせる売場が広がる。
入口正面には象徴的な円形の棚が置かれる。施工業者の1社として参加した家具専門の業者が作った棚は、無垢材使いの和風家具そのもので、ヒロカワ製靴の靴づくりと共通の職人技を見せており、圧倒的は存在感がある。この円形の中央棚は2連で並んでおり、商品陳列のほかにフィッティングができる場にもなっている。
店内奥の左にも椅子が3つ並ぶフィッティングスペースがある。高級靴の靴合わせにふさわしい、ゆったりとしたスペースを取っており、横の壁面には大きな姿見鏡がはめ込まれている。
床もナラ材の全面敷きで、木目の美しさを見せている。一方、奥壁面とレジ周りの素材は対照的に、黒の割り肌の天然石を使っている。このコントラストが、トラディショナルな雰囲気だけではない売場を演出している。
ヒロカワ製靴では銀座本店のリニューアル・オープンに合わせ、50周年記念モデルを展開している。同ブランドは固定ファンが多く、こうした限定商品は人気がある。また、棚に並べられた靴の横には、完成途中のラストを置いたり、靴づくりの考え方などを書いたカードを掲げているが、こうしたこだわりを伝えることも、ファンづくりにつながっている。