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売場紹介「マギーエンジェル(Angel)」 (埼玉・羽生市)

地元顧客に愛される子供靴専門店。売場独自の販促イベントが人気

45年もの間、地域密着型の靴専門店として地元の方々に愛されていた(有)マギー羽生店が今年6月で完全閉店した。大晦日の夜に行われた“ミッドナイト・セール”が名物イベントとして知られた、元気な専門店だった。
 7年前、近くに進出してきた「イオンモール羽生」に、同店はキッズシューズ専門店「マギーエンジェル」として出店した。同店はマギー羽生店とは別会社の、(株)マギーシューズの店で、田尾社長の長女の田尾望さんが社長を務める店で、今回の本店閉店とは関係なく、今も元気に営業中である。強固なチームワークが身上の売場で、オープンから誰一人も変わらないメンバーで、地元の顧客から愛される店である。

7周年祭には“ゆるキャラ”が登場

 キッズシューズの専門店が今ほど数多くなかった時代、23坪の店内にサイズ別にベビー、キッズ、ジュニア向けの靴をバリエーション豊富にそろえた。扱う商品の価格帯は2800〜4800円と限られるが、子供の足をよく知るスタッフによる温かい接客で、あっという間に地元のファンを獲得した。また、マギー羽生店と連携した“マギーシューズ商品券”や足の計測会、正月の靴の福袋など、ユニークなアイデアを連発したフレンドリーな販促も人気を高める要因となった。田尾望さんにお話を聞いた。
 「マギー羽生店がクローズしたことで大きな変化はありませんが、この売場では今まで以上にワクワクする販促を打ち出すように心がけています。例えば今年の夏はサンダルに限って、お買い上げされる方に『ガラポンセール』にトライしました。普通のセールではなく、出た玉の色で割引率を変えてみると、子供たちはガラガラを回したり大きなベルを振ったりと大はしゃぎ。その賑わいを見て通りがかりの人が足を運んだりしたので、例年以上にサンダルがきれいに完売しました」。
また、閉店を知らずにマギー羽生店に来たお客には、店頭にカードを用意し、そのカードをここで提示してもらえば5%の割引くこともしている。
 常にお客目線を欠かさず、どうしたら喜んでもらえるかをいつもスタッフと話すことで、次の販促のネタや新しいアイデアを考えている。
 今年も11月の7周年祭に向けて取引先の協力も仰ぎ、専門のスタッフによる足の計測会や、イベントの際の“ゆるキャラ”登場も決まっている。スタッフ達が楽しむことで、売場のワクワク感を来店客にも楽しんでもらおうというものだ。

“靴の寅さん”として訪問販売を再開

 マギー羽生店の社長だった田尾吉紀さん(73歳)は、「店は閉店したが、自分には無限資産がまだまだあると気づいた」という。田尾さんのいう無限資産とは、のれん、お客さま、信用、従業員、取引先などお金では買えないもので、この無限資産を基に、一生靴を売り続けることを決めている。今後は再び、地方の町村へ軽トラックで靴を訪問販売する“靴の寅さん”としても地道な活動を続けていく。

◆「マギーエンゼル」イオンモール羽生店
埼玉県羽生市川崎2-281-3 イオンモール羽生3F 048-561-3387
◆靴の寅さん つれづれ日記blog  http://blog.livedoor.jp/kutunotorasan/