|
||||||||||||
・20年ぶりにスニーカーブームがきている。アスレチックシューズはもちろん、アパレルブランドまでスニーカーをコーディネイト商品として取り上げるようになった。 ・前回のブームのように、男性がスポーツ選手のシグネチャーモデルに熱中するのではなく、ファッション商品として女性の購買が市場をリードしている。 ・特集では売場の動きを見ると同時に、秋冬のスニーカーMDの考え方を、3つの業態に分けて見る。 |
||||||||||||
テクストトレーディングカンパニーが展開するアトモスは、2000年にファッションとしてのスニーカーをテーマに東京・原宿エリアにオープン。11年には明治通り店(現在のヘッドショップ)に移転リニューアル、現在は7店舗を展開。銀座店は今年4月に開店したばかりの新店である。このほか、東急プラザ表参道原宿のザ・シェルター トーキョーに、ポップアップストアを持つ。 ハイテクモデルに人気が移り、客層は拡大ヘッドショップが開店した当時はわずか55足を置くのみの、アートギャラリー的な雰囲気だった。「スニーカーをよりラグジュアリーに提案したい」というねらいからである。シューズボックスとともに雑多に提案するのを嫌い、壁一面に片足ずつ展示し、スニーカーウォールという形を作りあげた。同時に限定モデルを多く提案し、「ここにしかない」商品を多く置くことで人気を高め、ファンを獲得していった。そんなアトモスは、現在のスニーカーブームの流れをどう読んでいるのだろうか。 「再来したスニーカーブームですが、女性のお客さまが増えてきました。これまでパンプスをはいていた30〜40代の方々で、パンプスよりはきやすく、価格も手ごろなところが歓迎されているのではないでしょうか。ファッション誌の『オッジ』や『ストーリー』で取りあげられるようになったからかもしれません。もともと女性のスニーカーブームはレトロ系クラシックモデルから始まったのですが、次第にナイキのエアマックスのようなハイテクモデルに移ってきており、その意味ではマーケットが広がってきています」(上田 匠 さん) 銀座店の顧客は、まさにこの流れである。土地柄か女性や外国人客が多く、年代もミドルまで広がっている。そのため店内の音楽も落ち着いたものを選び、接客では言葉遣いや態度に注意を払う。 品ぞろえはナイキが主軸銀座店の品ぞろえは、ナイキをメインに展開。またアシックスタイガーのスニーカーウォールが常設されているのも特色である。これはアシックスの競技用シューズの機能をそのままにタウンユースにしたブランドだ。このほか、リーボック・クラシック、プーマ、アディダス・オリジナルス、ニュー バランス、オニツカタイガー、コンバースなどがラインアップされている。銀座店は路面店で地階があり、パフォーマンスシューズ(ランニングシューズ)を置いている。アトモス初の試みで、皇居の周囲を走るランナーたちのニーズに応えたものだ。売れ筋はナイキのレトロランニングやエアマックスシリーズ、リーボックのポンプフューリー、アシックスタイガーなど。外国人客はカラフルなものを好み、日本人客には流行色の影響からか白、黒などモノトーンがよく売れる。 販促ではSNSを上手に使っている。人気の限定モデルを発売するときはあらかじめSNSで通知しておくと、開店前に行列が出来るという。最近ではナイキ・ハラチも、数日で売り切れてしまった。 この人気ぶりを見ると、やはり今後もスニーカー人気は継続するように思える。アトモス業態の業績も好調で、8月下旬には池袋パルコ内に新店オープンの計画もある。 その他の売場レポートは本誌に |
||||||||||||