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特集 靴のWEB販売 企業レポート

 ジーフット  (東京・中央区)

店頭と一体化した体制で、オムニチャネル化図る

実店舗とネットで売れ筋、客層が同じに

 ジーフット(東京・中央区)のEコマースは2006年にスタートし、10億円の規模にまで拡大している。楽天とアマゾンに出店したのが、躍進のきっかけとなった。現在は、自社サイトのほか、楽天、アマゾン、ヤフー、DeNAの5店舗体制で、自社サイトは、「アスビー」「グリーンボックス」「フェミニンカフェ」の3業態で運営、楽天、アマゾン、ヤフー、DeNAにはアスビーのみ出店。スタンスは、あくまでも「販売チャネルのひとつ」という位置づけだ。サイト内のアイテム数は1万を超えるが、商品内容、価格、マークダウンの時期ともに実店舗と連動している。
 「実店舗とネットで、売れ筋の差はほとんどありません。売上げ構成は、スニーカー、紳士(ビジネス、カジュアルとも)、キッズ、レディスの順です。キッズではナイキの『ダイナモ』やニューバランスが、メンズ・レディスではフットベッドタイプのサンダルが売れています。スニーカーでは、力を入れているケッズ、特にコアカラーの動きがいいです。この内容も、実店舗と変わりありません」(営業企画本部ネット通販部 鏡山保宏部長)
 だが、5年前にはネットと実店舗の売れ筋は違っていた。顧客層が別だったからである。ジーフットでは、それが同じになった今こそ、オムニチャネル化が必要だと考えている。そのため、売場面積600坪という巨大な「アスビー イオン幕張店」の後方に、200坪の関東以北の出荷拠点を併設、東日本の発送拠点とし、また千葉近郊のショップを結んでサイトとショップを結んで、サイトと店舗を連動させるシステムを構築しつつある。
 「店頭とサイトはiPADで結ばれていて、お客さまがそのお店にいらっしゃらなくても、商品が提供できるようになっています。30坪のお店でも300坪の品ぞろえを持つことが可能になるのです」



店頭もサイトも同じ意識でつくる

 多岐にわたる業務を担うのは、東京9人、名古屋10人、計19人のスタッフたちである。内訳は、鏡山部長以下、出荷担当、撮影・採寸・原稿担当、名古屋コールセンター(受注管理担当)、商品担当、企画制作、販売促進となっている。鏡山部長をはじめ、うち数人は実際の店舗業務を経験している。
 「ECサイトの運営と店舗の運営は同じだと思っています。直接接客する代わりに、電話とシステムとメールで、お客さまの必要な商品をそろえていきます。店頭も、サイトのトップも同じで、会社で最もアピールしたい商品を置いています」(営業企画本部ネット通販部 高松良太郎氏)
 拡大を続けている靴のEコマースマーケット。ジーフットでは「これからもまだまだ伸びる」と踏んでおり、独自のサービスを次々と実行していく考えである。