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インタビュー

北川裕久氏(富山・ワシントン靴店社長)

 
創業60年を機にVI刷新を実施、50店舗体制を目指してスタート

 富山市に本社のあるワシントン靴店は、北陸三県と新潟・長野エリアで大型靴専門店を34店舗展開している。2011年に北川裕久氏が3代目の社長に就任。創業60年を迎えた昨年は、これまで慣れ親しんできた店名「ワシントン靴店」「靴のベル」から全店「パレード(Parade)」に変更した。思い切った「VI(ビジュアル・アイデンティティ)」を刷新したその想いを、北川裕久社長に聞いた。

店名、外装からユニフォームまで一新

  「創業60年を迎え、当社はまさに人間でいえば還暦であり“第二の創業期”。『パレード』という言葉には、老若男女関係なくみんなが楽しくお祭りに参加しているような、賑わいのあるイメージがある。幅広い客層の方に来て頂ける店にしたいという願いに加え、ロゴの三角形マークには、ヒトが一歩ずつ歩みを進める軌跡を表現しています。また、コーポレートカラーには、鮮やかな“パレードブルー”を採用。実は私のラッキーカラーでもあるので、それを思い切って全面に使っています」
 「2つの店舗名からを『パレード』に集約させることで、店舗イメージを一つにそろえ、顧客の認知度をアップさせることが狙いです。この際、外装デザインの変更に加えて、スタッフのユニフォームも『パレードブルー』へと変えました。この店名の刷新は、地元のTVCMを使って大々的にアピールしました。
  ただ変更当初は、車で来店される方たちが“いつもの看板の文字が違う”などさまざまな意見がありましたが、1年たった今では、若々しくなった店舗イメージがすっかり地域に定着し、愛される店になっていると思います」。






オリジナル開発と業態化でブランド化をすすめる



  「VIの切り替えと同時に、『パレード』ロゴを冠したオリジナルブランドの商品開発も進行しています。現在はビジネス、スニーカー、キッズなどでオリジナルを作成しました。今後はさらにアイテムを広げ、いずれは店名と商品がトータルで顧客に認識されるようにしていきたいです」。
 「3年ほど前から靴だけの展開ではなく、徐々に業態化も進めています。レディスシューズの売場にトートバッグを、メンズ売場にはビジネスブリーフやボディバッグなど、服飾雑貨を組み合わせたトータル販売にも力を入れています」。
 「当社では毎年、新卒の学生を毎年男性2人女性2人を上限に採用しています。できるだけ北越三県や新潟エリアなどで学生時代を過ごした、地元意識の高い人を重視し、正社員での採用を行っています。やはり自分が直に採用したメンバーが社内に増え、彼らが私の思いに共感しつつ着実に成長していることが何より嬉しい。長く働いてくれる人材も大切にしつつ、第二の創業期にあたって、さらに若々しく、エネルギッシュな企業にしたいと思っています」。
  「現在の売上げは(2014年7月期)約40億円。2017年までに50店舗体制を目指したい。今後、売上げを50億、100億と拡大していくに当たって、知名度をさらにアップさせ、お客さまからも“パレードで買いたい”と言われるような、地域密着型の店でありたいと願っています」。


◆株式会社ワシントン靴店 本社
富山市総曲輪3-5-5 TEL:076・422・2531