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出展社数が増え、来場国は112ヵ国とさらに多彩に2016~17年秋冬素材見本市・リネアペッレが、9月9日から11日まで、イタリア・ミラノのロー見本市会場で開催された。隣ではミラノ万博が開催されており、子供連れや家族で来場する姿も見られた。出展社は44ヵ国から1172社(イタリア747社、外国425社)、出展面積は4万3000㎡を占め、昨年同期に比べ46社の増加となった。内訳はタンナー585社、アクセサリー&コンポーネント428社、ノン・レザー129社、デザイナー・学校・プレス30社で、タンナーの増加ば目立った。 来場者は昨年同期並みの2万人だが、112ヵ国と新規国からの来場者が増えている。来場者の56%がイタリア国外からで、多い順にドイツ、スペイン、中国、フランス、イギリス、アメリカ、ポルトガルとなっている。 ダーク&シックを進化したスタイルで全体的にダーク&シックで落ち着いた印象のカラートーンが増えた。ダークなムードの中で、さりげなく色が浮き上がって光っているように見える、3D効果のような変化のある素材が注目だ。例えば、ブラックレザーの上にブルー、グリーンの2つの色を乗せ、磨きの工程で変化をつけるタイプ、メタリックレザーにやすりをかけたような仕上げで、ダメージ効果をねらったものなど、新しいビンテージ・スタイルを感じさせる。 光沢感はかかせないが、マット仕上げも同時に提案されており、双方をダブルフェースで提案しているところも。ミクロスタンプ、ジオメトリックは引き続き堅調で、シュリンク加工やアート的なデザインが人気だ。 カラー(Color)ダークトーンを中心とした4つのカテゴリーカラートレンドでは4つのテーマが掲げられた。「抽象的な」という意味する「アブストラクト」では、明るく洗練されたカラー、赤からオレンジ、ボルドー、黒とのグラフィックもこのカテゴリー。 「デジタルポップ」テーマでは、ノスタルジーを感じるような中間色やヌメカラー。「ファッション・ドローンズ」では、自然の中にある空、グレーのバリエーション、イギリスの田舎を彷彿させる色合い。「エクスペリエンス」は真夜中の影、自然の暗さなど。グリーンや黒から影響を受けたようなブルー、明るさや軽さでコンテンポラリーなダークカラーを実現している。 多彩な加工でカジュアル・テイストを提案今シーズンは、シボやシュリンクでカジュアルな雰囲気の革が多く提案された。さらにペイントやぼかしなど新しいアート的な革、ビンテージの香りのする革が多様に提案されている。エレガンスを得意とする「ガイエラ・ジョバンニ」では、ミクロスタンプ、光沢感がトレンドと語っている。 多彩なボリューム感のある素材白×黒、オプティカルモチーフは継続され、ウールやフェルトなどナチュラル素材やPVCと組み合わせた新しい感覚の素材も提案されている。ゴブラン、ジャカード、フロッキー、キルティングとボリューム感のある素材が多彩だ。 14.フェルトにオプティカルモチーフのウールを重ねて(Fontanella) 15.立体的なテキスタイル(Fontanella) 「ヴィブラム」が十字釘デザインのソールを発表軽さ、ボリューム、グリップ性と3つの要素をあわせ持ったヴィブラムソール。今回、同社のシンボルである十字釘デザインのカラフルなソールを発表した。オーナーが、登山の事故で友人を亡くしたことをきっかけに同社を創業したという話は有名だが、その当時の登山靴は釘と革を組み合わせたものだった。「安全性」は、ヴィブラムソールの重要な要素となっている。 ナポリのエレガンス系タンナー「Russo di Casandrino」ベビーカーフやラムなど最高級レザーを得意とするカンパーニャ州ナポリの老舗タンナー。顧客には「カサディ」など有名エレガンスブランドが名を連ねる。ポニー専門タンナーABIPも同社の傘下にある。クロムフリーを提案する「New Pelli」5年前からエコロジーレザーの提案に取り組んでいる。今回はミラノ万博を意識してブース内に果物や野菜をディスプレイ、安心・安全な食物そして革もその一環にあることをアピールしている。幅広い用途の革を提案する「Pelle Rosa」ベビーカーフ、ラムを中心に提案しており、レース調に仕上げたアパレル用からニュージーランド原皮の厚みのあるフットウエア用の革まで幅広い。トピックス
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