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 HOME > フットウエアプレス > Spring & Summer 2017 Collection ミカム見本市レポート

バイヤーやドイツ、韓国、中国を中心に増加


2017年春夏靴見本市・第82回ミカムが、9月3日から4日間の日程で、イタリアのミラノ・ロー見本市会場で開催された。今回は土曜日からのスタート、最終日はテキスタイル展ミラノウニカと重なり、来場者にとっては都合の良いスケジュール組みが出来たところもあった。
出展社は前年同期より微増の1478社(イタリア827社)で、「ポリーニ」の出展やインターナショナルデザイナーのなかにも復活や初出展ブランドがあった。
来場者は前年同期比5・2%増の4万4668人、イタリア国外からは8・4%増の2万6543人と昨年の大幅減少から回復した。イタリアからのバイヤーが回復したと同時に、ヨーロッパではドイツが27%増、アジアでは韓国37%増、中国30%増となり、大幅に増加した。
この結果を受けてイタリア靴メーカー協会のアンナ・ピロッティ会長は「国内マーケットはまだ苦戦しているが、イタリアバイヤーは展示会で情報を探しており、外国からのバイヤーにとっても重要な展示会であるということが認識でき、満足している」と語っている。

来年9月展はファッションウィーク期間中に開催

以前から展示会開催時期について議論されていたが、2017年9月展はミラノ・ファッションウィーク期間中の9月17日から4日間の日程となる。
この時期は世界中からファッション系のバイヤーやジャーナリストがミラノに移動し、ミカムにとっても相乗効果を期待したいところだ。来場者へのサービスもファッション協会と協力し合い、便宜を図っていく予定だ。


 商品傾向

色や素材で新しさを楽しむスタイルに

最近続いたシンプルトーンから脱却するかのように、来シーズンはカラーリングやシャイニー素材が提案されており、デザインではなく、色や素材、組み立てで新しさを表現しているスタイルが目立つ。
日本市場で人気の「ファビオ・ルスコーニ」では来シーズンのトレンドを「サンダル」と語っているように、カラフルなベタのサンダル、刺しゅうや手の込んだパーツ使いのウエッジサンダル、異素材を組み合わせた厚底サンダルとバリエーションに富んだサンダルコレクションを披露した。
来年で90周年を迎えるスペインブランド「カスタニエール」では、メモリアルコレクションを提案している。


注目アイテム

 ミュール
 アイテムで注目されているのがミュール。素材やカラーコンビネーションを楽しむ、さまざまなタイプが提案されている。
 80年代シルエット
クチュール的なきれい目カッティング、フリルや大胆なリボン使いなど、80年代に登場したデザイナーのテクニックを匂わせるような組み立てやモチーフが目立つ。より洗練されたレディライクな仕上げだ。

 
 ロマンティックフォークロア
パッチワーク、刺しゅう、ステッチ、フリンジなどフォークロアテイストが、フェミニンカラーやフラワーモチーフでロマンティックに仕上げられている。新しい形のアーバンスタイルを見せる。

 シャンパンゴールド
シャイニー素材が多い中で、上品なシャンパンゴールドが注目された。エレガンスからスポーティーまで幅広いアイテムに採用されている。