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特集 2017年靴市場の見通しと対策

17年の靴市場はどうなるのか、どのようなビジネスが伸びるのか、どのカテゴリーの商品が注目されるのか、といったことを小売と卸・製造に分けて予測してもらった。
小売店15社、卸・メーカー17社から回答があった。

靴小売

出店意欲は高く、コンフォート&ウォーキングに注力


市場見通し

Q1 今年(2017年)の靴の市場規模はどうなると思いますか?

 靴市場は2009年を底に、再び上昇傾向にあるが、ブーツやサンダルなどシーズン商品の販売不振もあり、市場が拡大している実感はない。そんな市況の中で、今年の市場規模と予測してもらった。
結果は、「拡大する」との見通しは0だった。「横バイ」との予測は11社、「縮小する」は4社となり、16年と同じ市況となりそうだ。
 


Q2 市場の商品価格は変わると思いますか?

 底上げも見られた商品価格も、市況の低迷が続く中で、再び価格の見直しが見受けられる。とくに価格の低いゾーンでさらに下への見直しが進んでおり、価格の二極化も見られる。
そこで、回答のあった有力小売チェーンの価格に対する予測は、「上がる」と「下がる」が各3社、「変わらない」9社の回答。
 


Q3 スニーカーは今年も売れますか?

 2012年のロンドンオリンピックを契機に始まったスニーカーブーム。勢いのピークを越えたという見方が出てきているが、前回のブームにはなかった
ような影響を及ぼした。とくに婦人靴に与えた影響は大きかった。このスニーカーは今年も売れるか、小売店に聞いた。
 回答企業の中には、フルラインの有力チェーンだけではないが、結果は「大いに売れる」は0、「売れる」9社、「あまり売れない」2社となった。


Q4 その他のカテゴリーについて、特に期待できるのは?

 依然「売れる」とされたスニーカー以外の、期待できる商品カテゴリーを、メンズ、レディス、それぞれ5カテゴリーの中から選択してもらった。
 多い順に、メンズは「コンフォート&ウォーキング」7社、「カジュアル」6社、「サンダル」3社、「ドレス&エレガンス」と「サンダル」が1社。
レディスも同じような傾向で、「コンフォート&ウォーキング」7社、「カジュアル」6社、「サンダル」3社、「ドレス&エレガンス」と「ショートブーツ、ロングブーツ」がそれぞれ1社となった。
機能性を取り込んだ商品への期待は大きく、「ドレス&エレガンス」と「サンダル」「ショートブーツ、ロングブーツ」といったシーズン商品に対する期待は依然低い。



自社の対策

今年は特にどんなカテゴリーに注力しますか?

 市場見通しで今年期待できるカテゴリーを聞いたが、ここでは自社MDに沿って、今年、注力するカテゴリーを聞いた。ここでは6カテゴリーから選んでもらった。
 結果は、多い順に「コンフォート&ウォーキング」6社、「カジュアル」と「スニーカー」がそれぞれ5社、「サンダル」2社、「ドレス&エレガンス」1社、「ブーツ」0となった。
「コンフォート&ウォーキング」は専門店が得意とするカテゴリーであり、オン・シーンでの商品にもこの機能を備えたものも増えており、さらに需要の拡大が期待できる。「カジュアル」と「スニーカー」は、スポーツショップとは差別化し、スポーティーというくくりで展開できる。「ブーツ」については依然、期待が低い。

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