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女子力が動かす 武田絵美エリアマネージャー (マーレマーレ・ジャパン)

現場と密接に関わりながら人材育成と店づくりを進める

スタッフには具体的にその場で指導

神戸で2003年に誕生したマーレマーレ・ジャパンは、はき心地のよさとかわいらしいデザイン、手ごろな価格で人気を呼び、現在、「マーレマーレ・デイリーマーケット」や「マーレマーレ・パンプショップ」など全国で約47店舗の直営店を展開する。
全国の店舗を5〜6店舗ずつマネージメントしているのがエリアマネージャーだ。武田絵美エリアマネージャーは、神奈川のららテラス武蔵小杉店、ラゾーナ川崎プラザ店、ららぽーと横浜店、マークイズみなとみらい店、テラスモール湘南店の5店舗を担当している。
 エリアマネージャーの仕事は、主に店長を含めたスタッフの育成と店づくり。決まった店舗に常駐するのではなく、月に2〜3回ずつ担当している各店舗を巡り、自分でも販売をしながら気づいたことをスタッフに伝え、実行していく。
「以前は拠点となる店舗に常駐し、月1回ずつ各店舗を巡るというペースだったので、その日の状況しかわからない部分がありましたが、月に2〜3回巡るようになり、お客さまやスタッフなどさまざまな状況が見えてくるようになりました」(武田エリアマネージャー)。
スタッフの接客で気になるところがあると、その場で指導するのでスタッフも具体的にわかる。たとえば、顧客がほしい商品の在庫がなかった場合、取り寄せする前に、似ている商品を提案し、その魅力を伝えることも大切だ。もちろん判断は顧客に任せることになる。このようなことを現場できめ細やかに指導していく。
また、店長にも「お店のスタッフをちゃんと育ててね!」というイメージだけでは、こちらの意図するところが伝わりにくいので、「○○さんはこういうところが苦手だから、いっしょに直していこう」と具体的に伝える。こうすることによって、店長もスタッフと一緒に成長していく。

現場の声を反映した商品企画を提案する

武田エリアマネージャーは商品企画にも関わっている。店舗で販売スタッフとしても接客するので生きた市場ニーズを企画に反映できる。顧客から「私にはかわいすぎる」といわれて、買い上げにつながらなかったことがあった。「かわいすぎる」という意味は、最初はイメージできなかったが、「もう少し大人っぽい感じで、きれいなスタイル」ということだと思い当たった。そのため、同社が得意とするラウンド以外にも、やや細身のポインテッドトウの開発を提案した。
「私の足がちょっと広めなので、すっきりと見えるようにし、ヒールが少しあり、はきやすいものがよいと思ったのです」。
足がすっきり見えるVカットで、3cmヒールのパンプスが仕上がった。きれいめスタイルに映えるとあって、ヤングミセスに人気となった。
「商品企画は私だけではなく店長やスタッフの意見もまとめて、企画会議に上げるようにします。それが商品化されたときには、店長やスタッフとともに、“実現したね”といって喜び合います」。
女性同士が共感でき、気持ちがより強くつながっていく瞬間だ。

お客や現場の声を本社に伝える

武田エリアマネージャーが担当するららテラス武蔵小杉店は「マーレマーレ・パンプショップ」のモデル店1号となった。マーレマーレ・デイリーマーケットにヤングミセス層が増え、細身のパンプスを要望しているという背景から、パンプス中心のショップを展開した。
「現場に立っていると、ヤングミセスが増えてきたという状況が肌でわかるようになりました。私の役割は現場と本社をつなぐことも重要だと思い、お客さまの声や現場の声を本社に伝えるようにします。お客さまが私の提案した靴を、気に入ったと言って表情が明るくなるとき、仕事のやりがいを感じますね」。
 いつも顧客と関わりながら現場の生きた声を大事にし、地に足の着いた接客や商品開発、人材育成をこれからも続けていく。


株式会社マーレマーレ・ジャパン
兵庫県神戸市長田区西尻池町2−4−6
TEL : 078-641-3800
https://maremare.jp/