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ノートと接客カルテをモチベーションアップにつなげるコミュニケーションを図るための3冊のノート 東京、JR立川駅のルミネ立川に出店する同店は、マーレマーレ・ジャパンの直営店で、婦人靴を展開している。顧客層は駅ビルという場所柄、働く女性層が中心だ。同店のチーム力アップに役立っているのが、3冊のノートである。1冊目がお客のレスポンスや事務的な情報など連絡事項を記述するノート、2冊目が遅番のスタッフが記述するノートで、その日の売上げベスト3やピークタイム、次の日の早番のスタッフのために「がんばって!」といったメッセージなどさまざまな情報を書き込むノート、3冊目が店長不在時の情報を、店長に伝えるために記述するノートだ。 スタッフは、出勤後、1冊目と2冊目のノートに必ず目を通す。2冊目の「朝NOTE」はスタッフ全員のコミュニケーションツールとなっている。「あるとき、毎日の朝礼によって売上げの数字に結びついた店舗があるのを知りました。でも当店は勤務が3交代制で、朝礼をするのが難しい状況です。そこで朝礼の代わりになるものがないかと考えたのが朝NOTEなのです」(當麻香織店長)。 日報で売上げの波形が出ているので、スタッフにも売上げの変動は認識できるが、朝NOTEに、當麻店長がプラスいくら、マイナスいくらと数字で書くことがある。それによって、全員が売上げ金額を意識するようになり、モチベーションも上がる。 これらのノートを確認することによって、情報の共有がスムーズになり、今月のイベントにみんなの気持ちが向かう。ほかにも、重点商品を意識したり、お互いの思いを共有したりしと、「やる気」へとつながっていく。 接客カルテで接客力をアップとモチベーションのアップに同店で力を入れているのが接客だ。「接客は形がないので、どれが正解かわからないところがあります。極端なことを言えば何も考えなくても日々過ごすこともできます。でも、それではわざわざ足を運んでいただいたお客さまに対して申し訳ないし、自分の成長を感じられないのもプラスにはなりません」(當麻店長)。 工夫したのが接客カルテ。これには6項目程度の接客に関する質問項目があり、答えを記入するようになっている。たとえば「商品やブランドに独自の価値が言えたか」「ファーストアプローチでお客さまの表情や動きを読み取り、お声掛けができたか」など。質問に答えて店長に提出すると、店長が添削をする。たとえば「こういうお声掛けはいいアイデアですね」とか「この場合はソールの素材のことを言うとよかったですね」といった褒め言葉や具体的なアドバイスなどが返ってくる。店長がコメントを書き込むと、ファイルに入れて、スタッフで共有できるように棚に置いておく。 店長がコメントを書き込むことによって、「自分を見ていてくれる」といった安心感につながる。また、接客の情報を共有することによって、それぞれのよい点を手本にしたり、工夫したりして、全員の接客力のアップにつながっている。 ルミネでは店舗の覆面診断を実施しているが、この接客カルテの導入によって評価がぐんとアップした。また、「接客していただいたスタッフはもちろん、接客以外の人も感じよくて、とても気持ちよく買い物が楽しめました」というお褒めの言葉もあった。 ![]() 担当する仕事を持つことで責任感が生まれる 同店では、黒板POPが商品アピールにつながっている。これを担当するのがデザインやイラストを得意とする五十畑彩巴さん。担当を決めたのは、文字やイラストのテイストを統一するため。「目立たせたい文字は大きく、遠くから見ても見やすいようにしています。これを見て、ほっとしていただければうれしいです」(五十畑さん)また、同店のツイッターを担当しているのが、若手の大塚公美子さんだ。「新作が入ってきたときにアップします。靴だけではなく、トータルコーディネイトがわかるようにスタッフにはいてもらって、その写真を掲載します」(大塚さん)。 そして店舗のディスプレイを担当するのは當麻店長。メインのディスプレイテーブルには、ちょっと先取りした商品やおすすめの商品を紹介する。お客の評判などみんなの情報も集めながら、ディスプレイに反映させている。 それぞれが担当の仕事を持つことによって責任感が生まれる。それぞれの責任を果たすからこそ、みんなが協力し、より大きな力を生み出すことができる。
接客販売3割の大型売場でも、ホスピタリティできる人材育成
長野、群馬、新潟、山梨、栃木、茨城に現在37店舗を構えるシューマート。各店300坪前後の広い売場面積と、三世代を網羅するフルラインで、地域での圧倒的なシェアを誇る。 |
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