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シュー&フットケア 接客に役立つ10の会話

<インソールはこうして売ろう!>

1 「足や膝、腰など痛むところはありませんか」

お客さまの靴をチェックしましょう。靴を見れば、歩き癖がわかります。外反母趾、足や腰、膝が痛むという場合は、インソールをお勧めした方がいいです。足の長さを立った状態と座った状態で測定し、4ミリ以上ある人は、インソールをつくることをお勧めします。

2 「インソールを入れて、歩いてみてください」

まず、固めで細いホールド感のあるインソールを片足だけ入れて、店内を歩いてもらいましょう。歩く感じが全く変わることに驚かれる方がほとんどです。実感すると、インソールの重要性がわかっていただけます。

3 「足を拝見させていただいてもよろしいですか」

ここからが肝心です。ポイントは、@足の関節の動きをみる、A偏平足かどうかをみる(フットプリントを取るとよくわかります)、B外反母趾、強剛母趾(親指の関節が固くて曲がらなくなっている)をみる、C足底腱膜炎かどうかをみる の4つです。

4 「立ってみて、姿勢を見せていただけますか」

最後に立っていただいて、骨盤が水平かどうか、X脚やO脚かどうかをチェックします。3や5の判断のためには、足の骨や筋肉に対する知識が必要で、勉強しておく必要があります。

5 「こちらのインソールで調整いたしましょう」

既製品の場合は、お客さまの足の形に合わせて調整します。部分パッドなどのニーズがあれば、どの位置に使ったらいいかをお教えします。また、インソールですべての問題が解決するわけではないことも、お伝えしましょう。

6 「足が痛くなったら、すぐに来てください」

フィッティングでは、かかとから着地できているか、背筋が伸びているか、肩が揺れないかなどの歩容をチェック。靴を替えたり、体重の増減があったときは要チェックであることをお話しし、「足が痛くなったら、すぐに来てくださいね」の言葉とともにお見送りして再来店につなげましょう。



<シューケア用品はこうして売ろう!>

7 「どんなときに、どんな場所でおはきになりますか」

お客さまからニーズを引き出します。シューケア用品は靴の購入の後になることが多いが、どういうシーンでどのようにはくのかをうかがっていきます。そこから、お客さまの靴へのこだわりも見えてきます。その間に、お客さまがはいている靴の状態を観察し、日ごろシューケアをしているかどうかをチェックします。

8 「こちらの商品なら、お客さまの靴に合います」

お客さまの靴を観察した結果から、必要な商品をお勧めしましょう。このときに大切なのは「なぜこの商品がいいのか」を、できれば理論的に説明することです。たとえば「このクリームの色の粒子は従来の成分より細かいので、定着性が高いのです」というように。自店の売場にある商品で試し、特色を把握するくらいのことは必要でしょう。

9 「靴をこの場で磨きましょうか?」

実演は、最も効果的な方法です。ブラシとクリーナーで汚れを落とし、ウエスかブラシで保革クリームを入れ、ブタ毛ブラシでクリームをなじませます。フィニッシュに、馬毛のブラシで表面を均一に整えます。一連の作業をお客さまの前で実演し、手と同時に口も動かして「なぜやっているのか、どういう効果があるのか」ご説明します。

10 「長持ちさせるためにも、シューケアが必要です」

最初の段階で、購入に至らなくてもかまいません。大切なのはきっかけづくり。「靴を長持ちさせるためにも、経年変化を楽しむためにも、シューケアは必要」とアナウンスしておけば、「雨に濡れた」「ぶつけた」というときに、思い出して来店してくださいます。