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2018年版 売上高ランキング上位290社
2018年版 売上高ランキング上位290社
  
全体傾向
靴・バッグ企業は前年クリア

2018年版靴・バッグ業界の小売、卸、製造と関連資材の3業種・6業態(バッグは卸、製造はひとくくり)の売上高上位50社(バッグ小売は38社)、計288社をランキング集計し、表にした。総売上高はおよそ1兆7000億円、前期比2%減と割っている(前年度決算期変更の企業を除いている)。
 業種・業態別にみると、靴小売、靴製造、バッグ製造卸、皮革資材が横バイに対し、バッグ小売と靴卸が減少しており、全体では低迷した1年間といえる。


靴小売
前年割れが増え、全体では横バイ



靴小売の49社合計(1社は前期決算期変更)の売上高は5600億円、前期比1%の減少と、前期のプラスから、わずかながらマイナスとなった。前期を上回った、あるいは前期をキープした企業は20社、前期割れは29社という結果で、前期割れ企業の方が多かった。婦人、紳士ともに厳しい市況下にあった一方、スニーカーなどカジュアル商品は売れており、全体では前期売上げを維持する結果となった。
1000億円超える靴チェーンは、前期と同じ3社だが、当期は2社が前期を割っている。100億円台の小売は4社。当期はダブルエーが22%の伸びで100億円台に入っている一方、神戸レザークロスは98億円と100億円を割っている。
上位10社の売上げ合計は、50社全体の83%を占め、前期よりも1ポイント上げており、大手小売の寡占化状態はさらに進んでいる。
当期ランキングでの伸び率トップは、靴のネット通販企業のロコンドで、靴のネット通販が人気なことがうかがえる。
このほか、自社オリジナル商品での展開や、仕入れであってもブランドを絞り込んで販売する企業が、高い伸び率を見せている。
10位のニッカは「業界全体に言えることだが、婦人靴が苦戦した。ファッション動向や購買行動の変化が婦人靴の低迷をもたらしているのだと思う。反面、紳士靴は堅調だった。取り扱いがリーガルの靴であること、メンズシューズが堅調に推移したことが、前年クリアの理由であろう」と話す。
同じく10位のつるやは「靴は売上げ全体の3割程度。今年は売上げがやや下降し、業績の足を引っ張る要因になってしまった。全体で昨年対比マイナスにならなかったのはよかったと思っている。販促面では今年初めて、チラシを2回ほど打った」と語る。
17位ジェイ・ビーは「再度、ブランドコンセプトを見直しに取り組み、コンセプトを変更したことで、お客さまの認知度が上がったことがよかったよう」と分析する。
18位の靴のホッタは「売上げはできているが、利益を圧縮しており苦しかった。無理に売上げをつくった感がある。お客の買い方が違ってきて、セールも閉店改装とか商品券で半額返金のような過激なことをやらないと飛びついてこない。品ぞろえでは価格競争となってしまう。新しい提案型のお店を構築する必要があり、特化していかないと、お客さまがついてこないだろう」と話す。
24位のアイウオークは今期からチヨダの傘下にはいっている。