今月の記事・ピックアップ 2018・4
 HOME > フットウエアプレス >  2018〜19 Autumn&Winter MICAM(ミカム)展より
2018〜19 Autumn&Winter MICAM(ミカム)展より

 出展社は1364社(イタリア761社、インターナショナル603社)と昨年同期より41社減少、2年前に比べると100社弱減ってる。有名ブランドの見本市離れが進んでいる中で、「パラブーツ」も今回が最後の出展となった。
 今回はインターナショナルデザイナー・エリアがなくなり、新たにエメルジングデザイナー・エリアがメンズ・キッズの4号館に開設された。新進ブランドの後押しとなる場と思われたが、ブース全体の演出が弱く、期待したようなエリアにはならなかった。
 来場者は昨年同期とほぼ横ばいの4万4227人。その60%がイタリア国外からの来場者で、ロシア(+22%)、ウクライナ(+9%)、EU国ではドイツ(+9%)、フランス(+1%)が増加した。一方、イタリア国内からの来場者と中国・香港は春節の影響か減少、日本からの来場者も少ない印象を受けた。

 「イタリア国内の状況が厳しく、とくに中小企業が大変な中で、ミカムはビジネスと新しいチャンスがクロスし、出展企業がより良く成長していける場だと認識した」とアンナリタ・ピロッティ靴メーカー協会会長はコメントしている。

1.イタリアメーカーは34社減少した
2.パビリオンの各所に設けられたメイク体験スペース


 商品傾向

エレガンスの中にはき心地を追求

 大きなトレンドの変化が見られない中で、はき心地の良いインソールやライトで機能性の高いアウトソールを採用した商品、カジュアルながらもエレガントに見える商品など、快適性やエレガントさを追求する機運が高まっている。
 「アルベルト・フェルマーニ」では、コマンドソールの外側をカットしたマイクロライトソールで、カジュアルで機能性を残しながらもエレガントに見えるブーツを、「パラブーツ」でもエレガントなデザインに仕上げたブーツを提案している。エレガンス系では、トウラインのポインテッドが人気が高く、「ペリーコ」では、新しくソフトスクエアの靴型を投入している。





 注目アイテム

シーズンレス

 ワンアイテムでさまざまなオーケージョンに対応できるシーズンレス商品が注目されている。筆頭がロングランで人気のスニーカーやモダンに仕上げたトラディショナルシューズ。シンプルなパンプスやブーツは、はいたときに足が美しく見えるかどうかが問われる。シューレースを変えるだけでシーズン感が出るデザインも提案された。






コントラスト

 素材やカラーコントラストで仕上げられたデザインが目立つ。異素材を組み合わせたアッパーのほか、アッパーとヒールのカラーコントラストを楽しんだデザインが注目される。






マウンテン

 昨年から提案されているマウンテンからインスピレーションされたコレクションが広がっている。ファー使いやマウンテンブーツに使用されているハトメの金具を採用しつつも、タウン仕様に仕上げているのが特徴。









ウィンターブルー

 カラーで人気なのが温かみのあるグレイッシュブルーやネイビー。トーンオントーンや異素材コンビ、同一カラーでまとめたデザインにまで、表現のバリエーションが広がっている。