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特集 これからは、「スポーティー・コンフォート」 売場レポート

 アルプスシューズ

カジュアルシューズの一つとして、スポーティーな靴も選ぶ

「歩いて健康」と合致する「FUN+WALK PROJECT」に賛同

 「おばあちゃんの原宿」として有名な東京・巣鴨地蔵通商店街、とげぬき地蔵尊高岩寺の目の前に位置するアルプスシューズは、「歩いて健康」をテーマにした靴専門店。顧客の中心は50代以上の女性層で、顧客の求める「はきやすさ」「歩きやすさ」を得意とする。
 スポーツ庁が推奨する「FUN+WALK PROJECT」の「歩くことをもっと楽しく、楽しいことをもっと健康的なものにする」というテーマで、同店のテーマ「歩いて健康」が合致することから、当初よりロゴマークのダウンロードを申請し、店舗内に掲げている。ちなみに、「FUN+WALK PROJECT」のホームページ内の取組事例に、同店が紹介されている。
 顧客に必ず伝えるのが、ヒモ靴のはき方である。靴の中に足を入れた後、靴のかかとを床に「トントン」として、しっかり足と靴のかかとを合わせ、その上でヒモをしっかり締める、あるいはファスナーをしっかりあげるという点だ。このことは「FUN+WALK PROJECT」のホームページ内でも紹介されている。

市場のスニーカー人気で、高齢層に関心を示す

 最近の顧客の傾向は「機能性はもとより、おしゃれ感のあるものに関心が寄せられるようになってきました。デザインや素材、カラーへのこだわりが強くなってきています」(小林徹司社長)
 人気のコンフォートスニーカーは、ハイカットや花柄、光る素材、メッシュ、レーザーカット、ニットなど表情豊かなものだ。
以前は、スニーカーを手に取らなかった層も、最近はスニーカーがファッショントレンドになり、カジュアルシューズの一つとして認知されてきたため、カジュアルシューズのバリエーションとして手に取るようになってきた。
「FUN+WALK PROJECT≠きっかけにして、一般消費者に靴や足、健康に関心が向けられることに期待しています。シューフィッターとして何ができるかと考えた時、靴選びのお手伝いにプラスして、はき方のアドバイスをすることです。歩いて健康というテーマをこれからも続けていきたいと思います」(小林社長)。




 フィール (東京・品川区)

新鮮なカジュアルとして、コンフォート・スニーカーが人気

今春はハイカットのレザースニーカーから動く

フィールは、東京・武蔵小山のパルム商店街に位置する婦人靴専門店。婦人靴と共に、バッグや洋服も販売する。靴はカジュアルからエレガントまで幅広くラインアップ。エレガントな「フィール」オリジナルも提供している。顧客層は60歳以上の年配層だ。
 コンフォート・スニーカーの柱となっているブランドが、「ヴィジェヴァノ」である。このブランドが人気の要因は、はき心地はもちろん、トレンドを盛り込んだ新鮮なデザイン性にある。今シーズン、入荷後すぐに動いたのが、ハイカットのレザースニーカーだ。
「ハイカットが新鮮な印象で、赤、キャメルがすぐに動きました。最初に購入するのは、新しいものを求めているお客さまで、目新しいデザインには反応が早いのです。もちろん、定番商品は不可欠な要素で、それを求める層は多いのですが、商品をけん引する人は、ご自分が持っていないもの、人とは違うものを好みます。目で見てよく、はいて足に合うと購入に至ります。そのため、まず見た目で気に入ることが大きなポイントになります」(岸光一店長)。
 顧客は、コンフォート・スニーカーの紐あり、紐なしのタイプはあまり意識していないようで、全体のデザイン性やはき心地で、チョイスする場合が多い。

カジュアルカテゴリーでコンフォート・スニーカーが提案

カジュアルでも、きれいめでエレガントなラインやエレガントな素材、光った素材など全体にエレガントな雰囲気が漂っているものが人気だ。
 スニーカーが広く人気になっていることもあり、カジュアルシューズでも「人とは違ったものがほしい」「もっと違った雰囲気がほしい」という層が増え、コンフォート・スニーカーも求められている。
「コンフォート・スニーカーのカテゴリーは、当店ではカジュアルシューズの一つとして考えています。消費者もカジュアルシューズの一つとして選択肢が広がっているように見受けられます。今後も状況を判断しながら取り組んでいきたいと考えています」(岸店長)。