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特集 シニア世代のケアシューズ

 東武百貨店 池袋本店 「生き活き倶楽部」

ドイツ整形外科靴の流れを汲む「グーテヴァール」


根強い人気の「快歩主義」

 東武百貨店 池袋本店8階にある「生き活き倶楽部」は、補聴器やキャリーバッグ、ステッキなどシニア向け用品を多く取りそろえた約40坪の売場である。その中の「健康器具・介護用品」のコーナーの中にケアシューズが入っている。
 スペースは5段の棚2つ分で、そのうち棚一つ分にアサヒシューズ「快歩主義」が並ぶ。売れ筋トップは定番のL011で、アッパーが全開して履きやすい、マジックテープを使用しているので調整がきく、おしゃれなカラーバリエーションがあるなどの点が歓迎されている。
 隣の棚では、ラッキーベルの「グーテヴァール」が存在感を放つ。ドイツ整形外科靴マイスターと日本の靴職人たちが、細部にまでこだわって誕生した。しっかりしたサポート機能を持つ中敷きが特徴だ。その下にあるのが「すたこらさんソフト」(アスティコ)で、アッパーがマジックテープで全開できるものや、つま先が上がっていてつまずきにくい、軽いなどの特色がある。下段は「あゆみ」(徳武産業)で、施設用・リビング用のものが中心。3Eが中心だが11Eのものもあり、左右別のサイズでも購入できるため、装具を付けている人にも対応できる。

足の悩みに対応するため幅広い品ぞろえ

 売場にはオープン時から客足が絶えない。8階催事場が隣接していることや、上階のレストランに行く前に立ち寄るからかもしれない。靴だけでなく、キャリーバッグやステッキなど、じっくりと吟味して購入していく。
 「ご家族のために購入される方がとても多いので、接客の際はどのような状況なのか詳しくお聞きすることが必要になります。外反母趾、むくみ、巻き爪などのお悩みをお持ちの方が多く、そこをきちんとうかがいます。ご家族への贈り物でも、皆さんご自身で履いて履き心地を確認されています」(フジ・プラント 販売スタッフ 塚田由美子さん)。
 代理購買もあるため、顧客層は40代後半から80代と幅広い。特にチラシに掲載するなど販促活動はしていないが、主に口コミで広がっている。
 「週末はご家族でのご来店が多く、みなさまで靴をお選びになっている姿をよく見かけます。また、同じ施設で履いている方を見て購入される方もいます」(東武百貨店 婦人服・呉服部 生き活き倶楽部担当 主任 安武弘美さん)。
 売場はブランド別に見やすくまとめられ、目線の位置に女性用シューズが並べられている。女性用が主流であるためだ。サプライヤーも「カインドケア」と「フジ・プラント」の2社と提携していて、商品の幅も広がっている。