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 フットウエアプレス > インタビュー/佐藤譲氏(Prime bianca:プライムビアンカ 社長) 


ハイグレードな国産オリジナル「オッカ」と「ファビオ・ルスコーニ」の両輪でスタート


靴企画・卸のラボ・キゴシの社長だった佐藤譲氏が2022年11月、新会社Prime bianca(プライムビアンカ/会社表記はローマ字)を設立し、新たなスタートを切った。新会社では婦人靴のオリジナルブランド「オッカ(Occa.)」を立ち上げ、23年秋冬コレクションから供給・販売を始めている。さらに今年6月からはイタリアのブランド「ファビオ・ルスコーニ」の販売にも取り組む。佐藤社長に今後の販売戦略などを聞いた。

3万〜5万円台の国産品でインポート商品に伍していく

――新会社設立までの経緯は
佐藤 ラボ・キゴシが韓国企業の子会社となり再スタートを切ったのは2021年9月でした。それから1年経ち、新体制が整った時点で退社しました。その後、以前から付き合いのあったファッション物流のニューウェイの子会社として、婦人靴の企画・卸としてPrime biancaを設立しました。

――秋冬商品から販売しているオリジナル「オッカ(Occa.)」の内容は
 メイド・イン・ジャパンにこだわった、インポート商品にも伍していけるようなものを目指しています。最近は価格先行の企画で、コストを抑えた商品が多くみられるが、これでは誰もハッピーにはなれないと考えています。どんな時でも商品の価値観をきちんと理解してもらえるお客さまはいます。その市場を狙っていきます。
 秋冬コレクションではパンプスで3万円台、ブーツはショートで4万円台、ロングで5万円台になります。

――今秋冬物の主な供給先は
 セレクトショップ、百貨店自主編集売場がメインになります。ほかに以前から付き合いのあった靴専門店の中にも「オッカ」を扱いたいというところがあります。百貨店の靴売場も問屋任せにはせず、自主編集で新しい売場を構築しているところが誕生してきており、そういった売場に供給しています。いずれもファッション感度の高い、独自性を打ち出すことに取り組んでいる売場です。来春からはプロパーでのポップアップ(期間限定ショップ)の展開も計画しています。


FC展開の権利を得て「F・ルスコーニ」を店舗展開


――新たに卸と小売で扱い始める「ファビオ・ルスコーニ」については
 これまで「ファビオ・ルスコーニ」を扱ってきた、イオンポート卸のハイブリッジ・インターナショナルと、来日した伊のファビオ・ルスコーニ社長も加え、5月末に3社協議の上で、当社が扱うことになりました。国内で看板を掲げたFC展開の権利も得ており、現状3店舗あるショップ展開のほか、卸事業と公式ECでの販売も譲り受け、継続していきます。

――今後の販売計画は
 ドメスティックのオリジナルとインポートの両輪体制で、市場浸透を進めていきます。ともに価格ラインはほぼ同じであり、これまで「ファビオ・ルスコーニ」を扱ってきたセレクトショップが、「オッカ」にも関心を示してもらっています。
インポート商品では、ハイブリッジのオリジナル・スニーカー「エーエムビー」のほか、セレクトブランドの「ワンダース」なども継続して販売するほか、OEM体制が整えば、オリジナル商品も含め、EUでの生産も目指したい。
販売目標としては、数年内に10億円を目指します。内訳はオリジナル3割、インポート7割です。


 (株)Prime bianca概要
会社設立:2022年11月
代表取締役:佐藤 譲
従業員数:本社11人(役員含む)、販売員9人(非正規雇用含む)
小売店:3店舗(ルミネ有楽町、JR名古屋島屋、福岡岩田屋本店)
扱い商品:オリジナル「オッカ(Occa)」、インポート「ファビオ・ルスコーニ」ほか
住所:東京都渋谷区神宮前6−35−3 コープオリンピア324号室
TEL:03-6427-4984