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店長の仕事 鈴木海斗さん(コーナーズ スポーツオーソリティ 越谷レイクタウン店 店長)

スニーカー中心のセレクトショップ

 メガスポーツが展開する「コーナーズ」は、スニーカーを中心にウエアやバッグ、アクセサリーなども置く、ファッショナブルなショップだ。「越谷レイクタウン店」は、巨大モール「イオンレイクタウン」のmoriゾーンに約40坪の店舗を構える。顧客層は30代を中心とする若いカップルやファミリー層だ。
 鈴木海斗店長の仕事は商品の整理やディスプレイ、スタッフの教育と多方面にわたるが、最も重要なものは店頭に立って接客をすることだ。
 「お客さまのニーズを聞き出し、それに合う商品をご提案していくことが大切です。カラーで見ていくお客さまは、メーカーにこだわらない傾向がありますね。逆にメーカーとカラーを決めて来店される方は、ブランドや商品も特定されていることが多いです」。
 フィッティングは基本的に両足とも履いてもらう。鏡の前でファッション的に自分に合うかどうか、コーディネイトのイメージを膨らませてもらう。次に歩いてサイズ感を確認する。
 現在の売れ筋は、ニューバランス530、725、アディダスのガゼル、ホカオネオネ、サロモンなど。ことにニューバランスやアディダスの品ぞろえは充実している。
 「最近嬉しかったのは、あるシニアのお客さまからお褒めをいただいたことです。軽く、歩きやすい靴をお望みでした。そこでナイキのエアマックスを2足とサロモン1足をお勧めし、最終的にサロモンに決められました。お帰りのときに、『いい靴に出会えてよかった』『たくさん履かせてくれてありがとう』といってくれました。お客さまに納得した上で買っていただく、喜びを提供できる接客の仕事は好きですね」。



説得力ある商品説明のため自身でも履いて体験する

スタッフは店長を含めて8人。新入社員や学生アルバイトなど経験の浅い人もいるため、教育も鈴木店長の大切な仕事になっている。悩みは「前できたことを意識していないと忘れてしまう、習慣化するのが難しい」ということ。
 そこで考えたのが、「こちらから一方的に伝えるのではなく、本人たちに考えてもらう」こと。「なぜそうやるのか、自分たちで考えたほうがより納得できるのではないか」と思ったからだ。
 例えば「なぜお声掛けするのか」を考えてみる。すると「服も靴も、全部のサイズが出ているわけではない。ほかにサイズがあることを知ってもらう」ために、必要であることがわかる。また、「履いてみたい」と思っている方の場合は、そのままスムーズに接客に入ることができる。
 接客を見ていて思うところがあれば「ちょっとやろうか」と気軽にミーティング。ただし、「理解してもらえるまでやる」というから、鈴木店長の覚悟は相当なものだ。
 常時10ブランドのスニーカーがあり、新製品も多い。商品知識を頭にいれるだけでも大変だろうと思うのだが、鈴木店長の考え方は少し違っている。スタッフが自分で体験することを大切にしているのだ。
 「新入社員でもバイトでも、入社するとひたすらヤードでまず履いてみて、感想を書く。クッション性がいい、幅が広い、狭いなどいろいろあると思います。その体感をお客さまにお伝えしていく。自分で体験してみると、説得力がちがいますね。それ以上の機能説明は、その都度伝えていきます」。
 鈴木店長は「どのスタッフが対応しても、お客さまが変わらない満足度を得られること」を大切にしており、スタッフの接客をチェックし、成長を見守っている。


埼玉県越谷市レイクタウン3-1-1
イオンレイクタウンmori 2F
TEL:048・961・5139